クイーンズブレイド リベリオン 第7話

 ユーミル何しに出てきたんだ?。
 せっかく命を懸けての秘術だったのに、生き返って感動も半減とか考えてたんだけど、よくよく考えてみればルナルナはミリムにそんなに親しみを感じているわけでもなく母親の治療までして、さらに本当に命を落とすようなことをするか?と考えたときに、もうちょっと勘ぐっときゃよかったんだよな。
 そもそもこの作品ってよく考えてみれば、いわゆる「真の悪人はいない」って仕立てだったような気がするな。ルナルナもおちゃらけているようにみえてそうではないという。彼女自身が怪物に悩まされる辺境出身ということもあるだろうけど、貧しい食事に嫌悪感を見せるのが現代の女性だろうに、それがわざわざ売り物を使ってまで客人をもてなしたものと理解するあたり、只者ではないという描写になっている。もちろん村の様子を一瞥して「こんなみすぼらしい、面白くもなんともない」という感想を持つのではなく、如何にこの村がギリギリの生活をしているのかに思い至るあたりも(言ってしまったが)いうまでもない。もちろん作物が太らないってのは現代日本でいうところの不況のメタファーなんだろうけどな。
 まぁそういう描写が特筆すべきなのはいゝんだけど、恐ろしいのは、この作品ってかなり女性視聴者を切り捨てゝいるだろうから、こういった賢い女性を登場させるってのはどういった意味を持つんだろうか?ということ。もちろん現実の社会にも非常なストレスに耐えてそれでも笑顔を絶やさずに仕事に取り組み、別にこの世がきれいごとで出来ているとも、自分が優遇されるべきとも思わない女性*1もそれはたくさんいるわけなんだが、普通そういった女性キャラも女性視聴者を感情移入させるために作品に登場させてもよさそうなもんだ。いや、もちろんルナルナのようなキャラを登場させたって、現実にあんなのがいても苦しむだけだよと達観する女性も多そうだが、女性の大多数を切り捨てゝいそうな本作品であのような女性キャラを男性視聴者に見せる意図だよな。
 そりゃ見かけで人を判断するなというメッセージなんじゃないかとまとめるのは簡単なんだが、でもまぁ色気で視聴者を釣っているような作品でやりますか?…などゝ考えると、やはりこの作品侮れんなと思わざるを得ない。

*1:世を憂えるってほどの人物はいなさそうな気はするが