パパのいうことを聞きなさい! 第4話

 結局主人公はいつもどうしていたのか?明らかにされず。
 入り口においてある洗濯機とか違うのか?。隣の住人はどう思ってんだろ?。あぁいうアパートだと壁は薄そうだしな。
 っつーか、主人公の金銭感覚に驚愕。朝飯にコンビニで8000円とかなに考えてんだろ?。大学が近いんだったら学食を利用すりゃいゝだけの話のように思ってしまうが。まだ姉妹のほうがカネの価値をわかっているっぽいな。
 なんだろ?。自分なんかは別に年頃の娘っつーか、家庭を持っているわけじゃないんだけど、今ドキの一般家庭ってあの感覚がデフォルトなのか?。バブル以降日本の失われた20年を更新し、おそらく失われた30年になるだろう、それも消費税増税のおかげで景気はさらに冷え込むって言われているんだが、三姉妹の暮らしていた生活って標準家庭ってことなんだろうか?。森永卓郎が年収300万で暮らしていこうと言っていたら、その後の非正規雇用の増加で300万どころか手取りだとおそらく150万も無いだろうという時代が到来してしまったのはかなり昔のことなんだが、そういうのが視聴者層にいるとすると、この生活感覚をどういった気持ちで眺めてしまうんだろ?と心配になる。いや、非正規雇用だと子供をもつことはおろか、結婚すらできないわけで、しかもそういう層だとこういう作品を目にすることも無いってことになるのか?。
 もう視聴中気が動転してしまっていたのだが、主人公は姉と二人暮しのときには貧乏に耐えていたんじゃないのかと思うんだがどうだろ?。初めての貧乏共同生活のゴタゴタを描くのはわかるんだが、どういう着地をするのか不安になってどうにも落ち着かなかった。
 自分自身できるだけ生活にカネをかけないよう(というわりには自転車用品にしょうもない無駄遣いをしてしまうんだが)、例えばクーラー*1をつけないよう心がけてたりしているんだが、こうやって眺めてみると日本人ってやたら高コスト体質なんだなと思い知らされる。中国に一人旅なんかすると、都市部はともかく田舎に行ったらどう考えても洗濯機なんて普及なんてしてないだろと思ってしまうところが多かった。まぁ中国も発展はするので今はどうなっているかわかんないんだが、洗濯なんて手洗いがフツーのところが多そうだがな。日本、それも女子中高生*2の高コスト体質&経済感覚の頓珍漢さは度を越しているんだろう。というかこの高コスト体質ってのはすなわち文明のコストなのかね?。最近クローズアップされている生活保護受給者に対するバッシングなんてのを思い浮かべると、そう日本人が贅沢に慣れて麻痺しちゃってるとも思えないんだが。冷静に考えると、今の中高生ってバブル以降の生まれだろ。物価は上がらず、便利な部分は享受しているだろうから、やっぱ昭和生まれとは生活水準とそれにかゝるコストの部分とで、意識が違っちゃってるんだろうな。
 いやいやいや、ホント気が動転しちゃってるんだが、それにしても今回の話のよくできている部分ってのが、この金銭感覚がおかしいという提起をしていながら、決してアイロニーだのカリカチュアにしちゃってないところなんだよな。恐らくそれをやっちゃうと観客は離れていくハズで、「これはおかしいことなんですよ」というのを示しながらも突き放しちゃってない。かといって彼らに深く感情移入させもしないんだわ。家族の絆とやらでごまかして、これはこれでアリにしちゃわなくて、どの生活水準の視聴者にもちゃんと違和感は与えるが、かといってキャラの成長余地はそこそこ感じさせる。結構慎重なテキストになっているんだなということは窺える。

*1:実はクーラーどころか扇風機すらない。

*2:十代のモノがわからない年齢ではそうであっても、母になると変わるらしいが。