ラストエグザイル-銀翼のファム- 第14話

 サーラとか、ホント操り人形扱いだな。
 いや、なんかね。ルスキニアの脇が甘いのやら、アデスの統治機構にそもそも疎漏があるのか、なんともだらしない描写だねぇ。でもまぁ、そこらへんヴァサントの宮廷内での暗躍だとか、リアリティを追及されても困るってとこかな。ドロドロしたところはすっ飛ばしたからその辺斟酌してくれってとこか。でもまぁルスキニアが圧倒的支持をされているんだったら、この内ゲバはなんとも噴飯モノとしか考えられないが。が、今までのサーラの描写だとヴァサントの働きかけに心から賛同したような感じは受けるワナ。
 さて、なんとも萎える展開ではあるが、今回のミソはミリアの成長なのかな。指導者たるもの、大局を見据えた筋とミクロなまなざしが奇妙に同居していて、彼女の葛藤と苦悩が見て取れる。とはいえ、彼女自身なんの力もないワケで、それらを一身に引き受ける上でのいろいろな困難が、テーマとしては面白いんだよね。どうしても視聴者は近代的価値観を持ってこの作品を見、ミリアへの判断もその上でなされるわけなんだけど、特に消費者としての視聴者の視点が意識された上でのテキストなワケだ。これが本当の指導者だと打算でリリアーナを討つという側面が大きくなるわけなんだけど、あたかもそういうのが無いように見せかけているわけで、正論の積み上げで対処している。まぁ言うなれば、それから敷衍してきっとルスキニアもそういう部分があるんだろうなと思わせるわけなんだが、その甘ったるさのバランスはなかなかだと思う。
 さて、久しぶりとも思われる食い物の描写だが、焦げたポテパンですか。料理のあり方からキャラの心情表現を行っていると見てよいのかな。