花咲くいろは 第11話

 緒花迷走ス…の巻らしい。
 今回は大人の行動についていろいろ考えさせられたな。キレイ事だけが仕事じゃないってのも、いやそれこそ昔から言い尽くされてきたことなんだけど、今回自分が面白く思ったのがスイの言動。
 緒花が雑誌の評価に不満を持ってスイのところに駆け込むんだけど、自分はそのときスイは何を言うのかスゴク楽しみにしていた。雑誌での評価が低かったから、従業員にもっと頑張れという選択肢もありはするが、今までの描写からするとスイはそうしないだろうなと思っていた。あのときはスイが倒れて従業員たちが(おそらくスイの信条でもあるところの)客を平等に扱うというモットーの元、仕事をやりきっていたから、スイは従業員を労って雑誌の評価なんて気にせず今まで通り頑張れとでも言うのかと思っていた。
 が、そのどちらでもなかった。彼女の言はたゞ、評価するのは客であって提供者ではないというもの。客の判断が正しいとも間違っているとも言わないんだよね。あぁ、そうきましたかと。まぁ結局ストーリーの都合上、そのスイの態度に不満を持って緒花が飛び出すという流れになっているけれども、いくら休暇といっても石川から東京まで仕事を空けてまで突撃することはありえない。現実だったら(といってもドラマではあり、ドラマ的構造としても)、スイの態度をじっくり考える機会があって次の段階に進むのだ。しかし、なるほどあの場面では余計なことを言わないのが正解なのか…と納得させられちゃったよ。
 しかしなんだな、雑誌の評価を見るとあの地区の中では喜翠荘は決して下位ではなかったってことや、緒花母=スイ娘のネタばらしから雑誌の評価は諸事情が入り込むものだなんてことを後から見せられると、もしかするとスイはそういうこともすべてわかっていたのかねぇなんて想像すると、また一層面白く感じる。みんちーと徹が東京まで車で来てたのもなんでかね?といった謎などもあって、次回へのフックも忘れてなかったな。