◆ 公共事業の難点: nando ブログがわかりやすかったよ。 魚

 公共工事景気対策に有効という説をよく見かける。政府が土建屋にカネをばら撒けば、建設業の兄ちゃんがそれで貰った給料を地元の商店や飲み屋で使うから地域経済が潤うといったものだ。自分もそれも一理あるなと長年思ってきたのだが、よくよく考えてみるとバブル崩壊後の箱モノ行政で地域が潤ったというのをあまり聞かないのだ。で、結局小泉改革で軒並み公共工事が激減して田舎の建設業者が倒産したという話を2〜3耳にして、どうなんかな?とは思っていたのだ。麻生政権の衆院選対策で、普通年度末によくある道路工事が夏あたりに集中して苦笑したものだ。で、公共工事がなされたからといって飲み屋が繁盛したとか商店街が活気を取り戻さないまでも息を吹き返したとかという話をほとんど聞かない。で、どこで目にしたのか、公共工事乗数効果で景気を向上させるというのは実はウソであることが証明されているというのがあったのだ。以下、本文ではなく付記ではあるのだが、わかりやすいので引用。

[ 付記1 ]
 本項で述べたことを、直感的にわかりやすく示そう。
 今、景気が悪くなった。自動車も電器製品も、あらゆる物が何もかも売れなくなった。経済全体が 20%縮小して、労働者も設備も 20%が過剰になった。

 そこで、当然の結論は、こうなる。
 「すべてを元に戻せ」
 つまり、こうだ。
 「 20%縮小した分を、元に戻せ。あらゆるものを 20% 拡大せよ」(*)
 もしそうすれば、自動車も電器製品も、生産量が 20% 拡大する。そのことで、失業も何もかも解決する。これで、めでたしめでたし、だ。

 ところが、ある人は、こう主張した。
 「他人が減らした分は、おれが戴く、というのがおれの主義だ。他人が食事を取れなくて餓死したなら、そいつの食事をおれが戴いておれが肥満になる。それでいいだろう? 全体としての帳尻は取れるのだから」
 「というわけで、自動車も電器製品も、生産量が 20% 縮小したなら、おれさま(建設産業)だけが増えればいい。国全体が 20% 縮小しても、おれさまだけが 300%ぐらい成長すれば、それで帳尻が取れる。国全体が 100兆円の損をしても、おれ様が 100兆円の得をすれば、それで帳尻が取れる」(**)

 これはまあ、「泥棒」の論理である。「他人が損しても、おれが得すればいい」というわけ。しかも、どさくさにまぎれてそうするのならば、「火事場泥棒」みたいなものだ。  (^^);
 不況に際して、建設産業は「火事場泥棒」をなす。国全体が 100兆円の縮小をしても、自分だけが 100兆円の拡大をしようとする。そして、「全体としては帳尻が合う。これがマクロ的な認識というものさ」とうそぶく。
 マクロ経済学の、曲解と悪用。詭弁による詐欺。彼らの得意文句は、こうだ。
 「穴を掘って埋めればいいのさ」

 ええと。ちょっと教えてください。「エコ」「省エネ」「無駄をなくす」って、どういう意味でしたっけ?   (^^);

 下のほうを読めば、減税が実は景気対策に最適とか言ってる。詳細はリンク先を読んでもらうとして、そういやマキャベリ景気対策ではなかったのだが、用が無ければ減税しろとか言ってたな。