クイーンズブレイド 流浪の戦士 第8話 暗躍〜牙の暗殺者

 眠狂四郎 円月殺法
 トモエ当番回。ケチをつけるつもりもないんだけど、日本人って誰かの犠牲に報いるために頑張るってパターンが好きだねぇ。偉そうにいうほど海外作品を見ているわけでもないんだけど、エリートのために下々のものがすべてを投げ出すってのは、そういやあまり見ないなぁと気付いた。もちろん、トモエのように下々の犠牲により自分が抜きん出るかわりに、エリートは下々のために尽くすって暗黙の了解があるわけなんだが、よくよく考えてみるとエリートはなんで血筋で選ばれるのかよくわかんないな。まぁトモエが血筋で選ばれているとかという保証はないんだけど。
 まぁ結局こういう構造にしたほうが、日本の特権階級にとって都合が良かったんだろうなと思わざるを得ない。今の日本のそれを振り返ってみると、自民党は国民に犠牲を強いるかわりに、国民に尽くしてきたのかと言われると、いやいやいやいやいや、国民は自民党のために尽くすべきだが、自民党は国民のためになることをするフリだけして、実際私腹を肥やしまくっていたわけだしな。エリート様が国民のために尽くすって幻想を国民に抱かせて、疑問に思わせないための構造なんだろうと思うわな。まぁ自民党だけかと言ったらそうではなくって、戦前の軍部だってそうだったし、明治維新以降の薩長閥もそうだし、江戸時代なら勧善懲悪を推奨する幕府だってそうだったしで、結局日本の支配階級がこういう構造を庶民に押し付けてきたわけだ。
 まぁ本当なら外敵を阻止できなかったトモエ属するエスタブリッシュメントなんて能無しなんだからさっさと切り捨てて、民衆自体が何とかすべきだったんだよ。衆愚政治は結局その国民の民度を表すわけで、やっぱり民衆自体で何とかするという選択肢を選ばず、トモエ達に国難の排除を押し付け、でトモエ達は自国を何とかするためにクイーンズブレイドという、他者の権威に頼るという、なんとも誰も彼もが他人任せというかなんというか。
 まぁ結局人間ってのはなかなか自分の足で立とうとはしない生き物なんかね?。