初恋限定。−ハツコイリミテッド− 第5話 とまどいダイビング

 武居の水着があまりに違和感が無かったので、台詞が出てくるまで冬とは気付かなかったよ。
 うーん、めぐるの胸が大きくなかったら、すんなり水泳部に入って物語になってなかったってことかな。武居も海パン一丁じゃなかったらさわやか青年ジャンかと。でもそうなるとタダの美男?美女?カップルのうらやむべきというか妬むべき流れになってしまうわけで、おどけ要素を満載してみましたってところか。曽我部の導入が唐突なのも気になったが。
 で、フツーの熱血スポ根モノと違っていたのが時代を表しているのか面白かった。大抵大会に出場して結果を残すことにこだわるものだが、そういうがっつきはほとんどない。部活動をする理由が必ずしも目に見える形になっていなくて、身の丈にあった水泳ってモノを目指していたことがなんともな。かといって単にだらけてるのが目的でもなく、キャプテンと思われる武居もあくまで自分の記録にこだわり、部員のためにも働いていたことはどうなの?。めぐるへの呼びかけも、確かに自分のためでもあるのだが、決して自分だけのためではなく、純粋に水泳が好きで、かつ水泳をコミュニケーションツールとしても捉えているってのが高校生とは思えない超越ぶりだ。武居が女心を慮るような男ではなく、じゃぁ仮にそうだったとしてめぐるがそんな武居に惚れるか?と言われれば、そりゃ彼が朴訥だからこそ惹かれるって部分は大きいだろうってのがね、泣けてくるんですよ。もう外見は汗臭くとも魂は清々しさを感じさせるんですよ。
 しかし、この作品って女の子の魅力を描くと思いきや、全然逆だよな。女キャラを前面に押し出しているから、男が考えた男に都合の良い女像なのではなく、原作者もシリーズ構成も女性で、むしろ女性に都合の良い理想的な男像ってトコなのか。で、その男像は決して男に支持されないものでもないわけで。