きょうのhttp://www.nhk.or.jp/hitokoto/

 どうなんだろ?。ソフトが金らしい。朝も夕方もラジオでは特集のような扱い。やっぱ試合内容の詳細を伝える報道ではなかった。試合中のある要素を切り出して褒め称えるという構成。相手チームの健闘を称える台詞は一つも無いというのがやっぱ象徴しているよね。
 やっぱ世論誘導に上手く利用されている感じ。まず金という結果ありきで、じゃあ金を取るために行った努力はどうだの、その努力に至るまでのテキストが後から付け加わる感じ。メダリストも、「みなさんの応援のおかげです」とか謙虚な発言をしているが、むしろ彼らがメダルを取ってから後付けでのにわかファン(特に注目されていなかった選手が、準決、決勝に残って初めて注目されたり)がイナゴのように発生しており、メダリストが本当にそのスポーツが純粋に好きであればあるほど白けてんじゃねぇか?、と思う。正直騒ぎ体質のにわかファンはそのスポーツを冒涜しているとすら言える。
 マイナー・メジャーに関わらず、そのスポーツが純粋に好きで、人に注目されようとされまいと黙々と練習に励んでいる人だってたくさんいるわけで、そういうスポーツマン(manが男性限定を予想させるから、今はアスリートといわなきゃなんないんだっけ?、バカバカしい)を結果が出ようと出まいと静かに応援していた、言わば真のサポーターだっているわけで、マスゴミにかゝるとそういう地に足をつけたスポーツ応援のシステムがあっさりと崩壊するわな。
 で、そういうのを日本人の気質と言い切ってしまうのもちょっと個人的には憚られる。大政奉還以降の、まだ地域共同体が根強く残っていた頃、地元の英才を支援して、中央政界などに送り出すようなことがかなりあった。もちろん江戸時代以来の「講」システムなども背景にあるだろう。支援されている者も、元々カネもコネもない自分を支援してくれた地元に感謝もし、もちろん地元住民も、さすがにすべてが純粋な気持ちであったわけも無いが、自分たちの代表を応援して送り出すような気持ちだったろう。中には結果が出ないことにいら立つ地元民もいたろうが、あんまり摩擦があったとも聞かない。まぁそれは情報があまりに少ないから現実はどうだったか良くわかんない。
 スポーツ面では、栄養状態が悪く、体格的に見劣りがする日本人が世界で通用することを示したという意味で、例えば陸上の人見や水泳の前畑、乗馬の西などの活躍は、当時の日本人は純粋に応援もしていたのだろう。というか驚きというほうが大きかったのではなかろうかと思う。んHKのアナウンサーがメダル獲得の可能性に我を忘れて、実況をほっぽらかしてひたすら選手を応援していたのは有名な話だ。日露戦争で勝ったといえども、やはり欧米列強の中で1〜3位をとるという事は、劣等感にさいなまれる日本人の悲願にも近いものがあり、んHKのアナウンサーが醜態をさらしたとしても無理はない。
 しかし、日本人が集団ヒステリー的にメダルに固執し、結果によって選手の毀誉褒貶が激しくなったのは、自分的な印象だと陸上の円谷あたりが嚆矢なのかな?と思う。Wikiを見ると、彼の悲劇は決して周囲の重圧という書かれ方ではないのだが、仮に不遇のせいだとしても、彼がオリムピックでの成果に関係なく陸上競技と自分との良好な関係を築けていれば、悲劇の起こりようも無い。特に彼が所属していた組織がマズい。だって、結果を出すために必要な環境を用意せず、現場に無理ばかり押し付けて、のうのうと結果ばかりは要求して、文字通り日本を破滅させた組織そのものじゃねぇか?。
 だから、やはり日本人のこのスポーツだけではないのだが、自身はちっとも選手にとってありがたい支援なんか行わないくせに、外野で勝手なことを言って金だの銀だのという結果ばかり求めるという、あつかましくもずうずうしい性向は、まさに戦前の軍部による無責任体制が原因だといえる。メダルを獲得したかしないかで勝手に盛り上がる日本人は、まるで自分が監督やコーチのような立ち位置で語っているわけであり、能力もないのに無茶な命令を下して成果は横取り、責任は現場に押し付けた戦争指導者と全く同じメンタリティーだ。やはり敗戦という無能を示しても、責任を取らず物資は横領するわ、政権にずうずうしく居残って特権を維持したという現実をまざまざと国民に示したわけで、このような態度が日本人に蔓延しないわけが無い。やはり、戦争指導者はきっちり国民の手で裁いて、一族郎党根絶やしにしとかなくてはならなかった。戦争責任を感じて、終戦時に自殺した軍人・官僚もいるわけであり、ヘンな話だが、今の日本がおかしくなってしまったのは、本来死ぬべきでない責任感の強い人間が死に、死ぬべきであるはずの無責任な特権階級が生き残ってしまったせいであると思うのだ。
 野球は韓国に負けてしまったそうだが、まぁなんというか、金を取ったからといってソフトを称えるというほどでもないし、かといって彼女達の努力が無駄というわけでもなく、野球は金をとれなかったからといって非難するわけでもなくと、まぁ傍から見たら無関心に近い態度ではある。ロンドンではソフトボールは正式競技から外れるらしくて、あれほど金に日本がこだわっていたことを考えると、なんか嫌な陰謀を感じてしまう。投手の2日間の投球数が多くて、ニュースでも度々取り上げられて、「だから選手は偉い」という演出だが、アホかと。なんつーか、選手に無理をさせないようあらかじめ予備を用意とかしてないのかと。どう考えても監督もしくはスーパーヴァイザーのチーム構成ミスだろうがと。なんかカツカツの用意しかせず、現場に無茶をさせて成果を求める姿はホント、戦前のバカさ加減から成長してないなぁと。選手が無理をして結果を出しましたという扇動は、またサビ残を求めるごうつくばりの経団連にいいように利用されるぞ。