ラジオでは日本の景気が悪いと報道。

 17:00台のんHKラジオにて。そういや昨日で高校野球は終わっていたらしい。そもそも決勝戦は13:00ぐらいからやっているので、フツーのお勤め人にはわかんないよな。今年はオリムピック対策で日程を早めたらしいが、あんまり盛り上がっているとも思われなかった。まぁこれは自分の中でもう高校野球は終わっている認定を出しているところが大きいのだけれど。
 ついでに言うと、ニュースを聞いていると野球の話題を結構耳にする。オリムピックの日本代表星野監督の采配をとやかく言う人もいるようだ。詳しい事はわからないが、この人も自分の中では阪神を優勝させた時点でピークを越えてしまい、某巨大掲示板で有名なAAになった「わしが育てた」発言で既に終わっている人だ。プロ野球中継も見ないし、職場で話題になることも無い。
 西武から巨人に引っこ抜かれた清原も引退だそうだ。まぁFAを導入して、すべての大砲を巨人に集めて各球団のパワーバランスを崩してから野球はつまらなくなったのだろう。高校でも野球部の不祥事を耳にすることが多くなったし、あと10年ぐらいで野球というよりは、スポーツが幾分下火になってくるのかもしれないなと思った。草野球ができる環境がなくなった時点で、もう国民的スポーツで亡くなったのだと思う。プロスポーツを支えるのは「見せる側」ではなく、「見る側」の充実だ。広場で野球をした体験をもとに、自分の好きな球団に託して鑑賞するということが出来なくなったというのは結構大きいと思う。
 で、景気の話題だが、貿易収支が悪化した分を負担しているのが「個人」と「法人」と言っていた。さすがに法人税所得税より少ない。6割もの法人が税金を払っていない時点で、日本は個人の所得税、そして消費税が支えているといっても過言でない*1だろう。法人税負担がまだ大きかった昔のほうが企業が雇用者のことを考えていて、いまや個人税収が国家予算の大部分を占めているのに、法人税を払っていない企業が好き勝手やっているのが今の日本の姿だ。経団連が言いたい放題なのも実はおかしい。企業は本来労働分配をしなければならない部分を企業の儲けとして盗んでその中から法人税を払っているわけで、ヨーロッパ並に労働者に賃金を支払えば、企業が日本の税収に占める割合は2割以下に落ち込むだろう。モンスターペーシャンツや、モンスターペアレンツも、生保だの払えるのに給食費を払わないという、低負担もしくは負担そのものをしていない層が多いらしいが、税金を払っていないのに、賄賂を政治屋に贈って労働者を痛めつけているのが今の企業の姿だ。企業が日本を支えているなんてとんでもない。
 自分の友人も日本は貿易立国であるべきとか言っていて、日本は確かに資源がないからそういう考えもアリではあるんだが、実際には難しいだろう。インド洋無料ガソリンスタンド法案がまた延長という話題になっているが、日本がアラブからではなく、合衆国から相場の3倍以上の値段で石油を買ってやってアフガンやイラク侵略の兵站を担っても、結局合衆国はどんな仕打ちをしたか良く思い出してもらいたい。相場を操って高値で日本に売りつけやがったわけだ。大規模農業に使う機械を動かすのも石油ということで、穀物の値段を吊り上げやがったのも欧米諸国だ。で、日本企業が外国に売りつけて手に入れた外貨も、合衆国国債という紙切れを買って円安誘導。トヨタだのキャノンだの輸出企業のもうけも結局合衆国債を買って円安を維持している以上、日本政府がトヨタやキャノンに金を渡して、車はタダで合衆国にやっているだけのことだ。で、日本政府からカネを恵んでもらって生産に励むトヨタやキャノンがWEだので勝手なことをホザく。何の冗談かと。で、日本の技術もゆとり教育で崩壊寸前。既存技術も発展途上国に流出し、産業の崩壊が始まっているわけで、これからも外貨を稼げるなんて保証はどこにもない。で、海外から資源や食料を高く売りつけられるわけだ。
 自分が高校から大学に入る頃は、浮付いたブームではあったが、エコが言われ始めていて、新エネルギーなども盛んに研究されていたことと思う。そもそも中曾根内閣がプラザ合意や土光臨調で日本の国力を落として財産を合衆国に流すという既定方針が実施に移された段階であって、実現なんて出来なかったとは思うんだが、あの時期、高度経済成長が終わり、日本に資本が蓄えられていたわけで、石油ショックで資源は有限で確保困難な場合があると認識できた時点で、国家戦略を変えなくてはならなかったんだと思う。
 日本を資源循環型の社会に変えていかなくてはならなかったんだと思う。今日のラジオでも日本の環境技術を海外に輸出して外貨を稼げとか言っていたが、彼が日本の環境技術を評価していたように、狭い国土で何とかモノをやりくりする技術には蓄積がある。石油備蓄をやってはいたが、当時ですら石油はいつか枯渇するという認識だったわけで、いつかはエネルギー依存を石油から脱却するという戦略をとらねばならなかったはずだ。バイオ技術によるメタンガスの生成、現在のバイオ燃料、そしてMTBEなど、石油を過渡的に使わねばならないものゝ、植物由来でエネルギーを自然から取り出す技術は、実現性はともかくかなり研究されていた記憶がある。武蔵野工大が水素自動車を開発していたのもあの頃だったハズ。ただ、あの時は燃料をガソリンから水素に転換するということで、石油利権を持つ合衆国に相当な圧力がかけられたと聞く。今では石油を加熱して水蒸気を吹き込み水素を作る方法、つまり石油で水素を作るプロセスが検討されたために水素エンジンの開発もボチボチやっているようだが、あの当時は石油を独占している合衆国を脅かす存在として危険視されていた。でもその合衆国がバイオ燃料を言い出しているわけだからチャンチャラおかしい。資源循環型といっても、エネルギーは植物由来で開発していくべきだったと思う。
 もちろん鉱物資源もリサイクルが前提だ。鉱石が高騰する以前に日本に必要な分は予備もあわせてたくさん購入しておき、あとは徹底的なリサイクルだ。合金にしたりして分離が難しくなるのであれば敢えて性能を追求しないでおくとか、今やっている分別以上のことをやる必要があるだろう。もちろん物を長く使うことも大切だ。
 いろいろモデルケースはあり上記は一例に過ぎないが、とにかく予備も含めて日本国内で物は循環、エネルギーは植物由来で済むように、生産体制や社会体制をがらっと変えなければならなかった。で、それができたのも20年前の日本の経済力があったときが一番適していた。で、その時政治屋はなにをやったか?。経営層と結託して、海外に投資し派遣法をゆるめ、消費税を導入し…つまり売国して私腹を肥やしてばかりいたわけだ。これで日本が没落しないほうがおかしい。
 で、今節約しろとか環境技術を輸出して金を稼げだのホザくわけだ。まずエネルギーを創出する方法を考えて、そのエネルギーを利用して技術や生活を構築していくのがまっとうだと思うのだが、とにかくエネルギーは使え、で節約しろというのでは、放蕩息子に育て上げて、その上で食い分を減らすのに等しい。うまくいくわけがない。金(エネルギーやモノ)の使い道を考える以前に、まず金を稼ぐ方法を考えなければならないというのに。
 で、環境技術の輸出も反対だ。というか、バイオ燃料は技術の移転がまず難しい。一番効率のよいサトウキビによるバイオ燃料生産が、サトウキビが取れない日本では使いものにならないだろう。同じく米でもいいが、雑草なりをつかって日本に適したバイオ燃料生産技術が開発されたところで、降水量の少ない土地で有効であるはずもない。
 モノでもそうだ。リサイクル技術はできるだけ日本国内にとどめて秘するほうがよい。あくまで海外からは鉱石を輸入して加工して、できるだけ精度の高い製品にまで仕上げて輸出し、その差額を日本の儲けとすればよい。できれば輸出先ではリサイクルできないよう合金の形やブラックボックス化したほうが日本の優位が保てるというものだ。技術が移転すればそれだけ日本の地位が低下するのであり、そこらへん世界戦略的に外交は考えたほうがよい。今までのように技術の進歩が早ければ早いほど陳腐化するのも早いわけで、そこらへん日本が加工貿易で外貨を稼ぎすぎて海外から危険視されてもいけないわけで、ゆっくりと変わらねばならないと思う。そうやって、国内の物資の還流率を高めて、外交不安で日本の活動が停滞しない体制を作っていくことが肝要だと思う。
 まず、そのために農業から精密(化学・生物)工業に至るまでの生産システム構築を見据えた上で、その産業体制への人材転換、教育システムを作っていくのが肝要だと思うんだが、まぁそもそも泥棒を政治家に選ぶ国民性だからねぇ。だめなんじゃね?。いつか滅びるよ。

*1:リンク先だと実に個人所得税、消費税、相続税など個人税収が70%を超えている。