マクロスについてメモ程度

 まだ第3話が残っているんだけど、メモ程度に。なんかマクロスFも現段階ではピンともキリともつかないですな。もしかするとワザとほころびを作って興味を惹きつけて、どんどん世界を整理してみせるって手法かもしんないしな。
 こう1・2話と視聴してみて、殖民船が外光を取り入れる機構になっていて、しかもガンダムに見られる円筒型の回転力で重力を発生させるというものではなくて、居住区では一方向に重力を発生させるという、たぶんエネルギーの無駄遣いってのを盛大にやっているのはどうなんだろう?。今やインド・中国での人口増加はとどまるところを知らず、かといってちょっとした気候変動で世界的な穀物供給が麻痺しそうになる時代だ。もしかすると穀物供給の不足感は、単に穀物メジャーの利益のためのデマである可能性も高いのだが、それにしてもほんの数十年後には100億を超えるといわれる地球人口と、未だ食糧増産が適わず、餓死者の続出している地域もあるわけだ。先進国の国民の「自分はいいことをやっている」という自己満足感を充足させる程度のおこちゃま環境問題から、もしかすると本当に人類として食料とのバランスを考えた生存圏が足りなくなりつゝあるのかもしれないこの時代に、そういう問題を抜きにしてこの作品がつくられているのか、どっちなんだろう?という気はした。
 無印マクロスは、劇場版をそういや見たのかな?という記憶しかないので、なんともあやふやだが、確か地球外生命は男の容姿をした陣営と、女の容姿をした陣営で争いあっていて、地球人はその狭間で右往左往していたという感じだ。それが歌によってなんとはなしに仲良くなっていくという、よく考えたらバカバカしいことこの上ないお話なんだが、今考えると、当時は冷戦構造下で、地球は無印で言えば強大国に挟まれた日本のメタファーだったのかなとぼんやり思えてくる。まぁ冷戦構造といっても当時は資本主義と共産主義という対比がなされていたが、よく考えたらおかしくて、民主主義という看板を掲げていても、実際は特権階級という寡占貴族による独裁という意味での共和制国家が資本主義を名乗っていたわけで、かといってこれまた民衆による共産とかいいながら、実態は権力闘争に打ち勝った王が官僚機構を用いて独裁を行っていたのを共産主義と称していた*1わけなんで、なんとも言いようが無い。それにしたって、冷戦構造に翻弄する日本を描きながら、歌という文化交流で東も西も仲良くしろやと提示していた作品といえないだろうか?とか考えてみたわけなんだが、なんともこれまた酷い妄想だわなと自分ながら思ってしまう。ソ連も経済的にダメになって崩壊したしな。劇場版にしたって記憶はあやふやだし。ミサイルがバドワイザーってツマランことは覚えているんだけどな。
 まぁそう考えると、この作品だって世界を風刺した作品であってもおかしくないよなというのが一つの仮説なんですよ。物語としてはハチャメチャでも、いろいろ考えるネタをくれるという点では、かなり素晴らしい作品のような気がしないでもない。

*1:実は戦後日本はこの共産主義に一番近いと思われる。小泉とかモロそうだろ。