Myself;Yourself 総感

 自分の感想の第1話2話を見ていたんだけど、初期に訝しがる自分の様子が他人事のようにおかしい。確認のため第1話のアヴァンを見た↑が、さすがちゃんと最初から構成が考えられており、キレイにまとまっている。OPも演奏の様子までの絵は確かに内容をしっかり表している。EDは最後三人娘が絡んでいるところはどこか物悲しさを今まで感じていたんだけど、終わって見てみると感慨深い。
 で、最初に感じたテーマは実は外れていて、何が?と特定するのもおこがましいが、強いて言うなれば最終話のサブタイ通りなんだろうな…。雑破業のシリーズ構成・脚本ともに期待(思ったとおりの話し運びという意味ではなく)通りの出来で満足ですよ。まぁこの人はちょこシスでも感じたんだけど、割と社会的なテーマについては隠し味程度に埋め込む傾向があるので、そこらへんの技量にも唸らされる。やりすぎるとうるさいし、やらないと物語の味が平板になってしまうしで、そこらへんの塩梅がまたね。
 で、キャラの入り乱れる青春モノとして見てもいいし、成長モノと見てもいいし、その中で各キャラの弱さが強さに変わっていくという流れにしっかりしたものを感じる。今期のもう一つの話題作efが、「どうだ、この大団円を見よ」とアピールしているかのように見えるのに対し、この作品だとひっそりと閉じているにも関わらず、胸に沁み入るものがあり、かつ物足りなさというものをあんまり感じない。
 で、テーマは王道という名の不変性を持つものということなのかな。最初感じたありきたり感は中盤からあっさりと姿を消していた。題材自体はたしかにどこにでもあるようなものではあるんだが、視聴者の意識の向け方がうまいのか、物語を追うのに精一杯。
 まぁつくり的にはギャルゲなんで、さすがに麻緒衣とかお子ちゃまあたりは一般向けではないだろう。ということで文句無しのおもろ+ということで。雑破業(だけじゃないんだけども)の次の作品を楽しみに待ってますよ。