今週のいきいきホットラインは

 農業についてがお題。食品業界で不正が明らかになってきているが、食品ではなく農業自体がテーマみたい。昨日は帰農あたりが話題で、今日は食の安全がというところしか聞けなかった。概してどっかで聞いたようなことが多くて、特にツッコむところもないし、かといって目新しいということもあんまりなしで、特に言及するような事はないかな。
 それより、18時台のニュース、半過ぎにやっている特集で日本社会が壊れているとかいう解説が結構面白い。経営層が経営責任をとらずに謝って済まそうとする態度がマズいとのたまっていた。
 そもそもバブル崩壊以降の不良債権処理の責任を誰も取らずに逃げ切ったというのが批判の中心だったかな。それで逃げ切れるという実績を作ってしまったために、そのあとの経営者が無茶な仕事っぷりでも責任をとらないというモラル崩壊を日本社会に定着させたとか。
 バブルというものが、そもそも中曾根時代のプラザ合意で円の価値が一年で倍近くまで上昇。その結果行き場のなくなった金が日本にジャブジャブし不動産に集中、価格上昇した不動産を担保に銀行がデタラメ査定で金を日銀から借りまくって顧客に流す。日銀は公定歩合を上げるなりして貨幣を回収しなければならないところを逆に公定歩合を下げて金を洪水のように撒き散らしてバブルを煽るだけ煽った。そしてもともとそんなになかった不動産価値が下落して、今日のラジオで言っていたように失われた価値が日本円にして1000兆とも言われている。地上げの現場にいたヤクザが早い段階から売り抜けて金を掠め取って影響力が増したのは言うまでもない。
 結局銀行が欲をかいたおかげで日本全体が停滞する原因となったわけだ。で、そのときの責任者はドロン。退職金はたんまり貰って、国民の金である税金の補填で銀行は救ってもらい、その責任は後任に押し付ける。たぶん昭和一ケタ世代とかそのスグ後ぐらいの世代が失敗ばかりして逃げ切ったことが大きいんだろう。その頃の世代は学齢期には戦時中であって碌な教育を受けていなかったらしいが、まぁよく考えてみればバカが才能も資格もないのに上でふんぞり返って、あぶく銭を手にして我を忘れてマネーゲームに熱を上げ、日本を破滅させたのだ。で、責任をとらずにトンズラ。
 んHKの解説員は、これからどのようにしたらいいのかと問われて、「そうなった原因を徹底的に解明して今後このようなことが起こらないようにするのがいいんだろうが、むずかしい」と言っていた。バカか。逃げ切った経営層にどう責任を取らすかというのが一番重要なのに、そこから目を逸らさせてこれからなんて考えられない。責任を追及しないまゝだったら、先送り体質が温存されるだけじゃないか。太平洋戦争の反省が全然活かされてないなぁ。
 しかも不祥事を起こした会社の経営者も従業員も総入れ替えとか言っていたが、大丈夫か?。出世を約束されて経営者とグルになって管理職にしてもらった従業員とかは別だが、大半の従業員は解雇をエサにしかたなく不祥事に荷担させられていたわけで、犯罪者の経営者と、巻き込まれただけの従業員とを一緒くたにして問題をうやむやにしようとする解説員の態度にも特権階級のにおいがプンプンした。
 日本が壊れた原因に切れ込もうとする態度は素晴らしいんだけど、ドサクサに紛れて特権階級のやってきた犯罪をしかたのないものだとあきらめさせようとする態度はさすが自民党のスピーカーんHKだと思った。