ef - a tale of memories. 第7話「I...」

 壊れていく男ととっくに壊れている男と。
 もしかして物語的になんか深い構造があるのかもしれないが、それを敢えて無視して言わせて貰えば、男ヘタレ過ぎだろうと。千尋は記憶障害が本当なら、意識的に自分の記憶を維持しないといけないわけで、そこには意識せずに忘れてしまっている13時間以前の自分が延々と横たわっているわけで、自分ですら自分を信用できないってわけだ。ちょんまげ君はそこらへんへの至らなさってのが如実に現れているとしか。少女漫画家君は単にだらしないだけではあるが。
 とどのつまりちょんまげ君に関していえば、千尋を救いたいというヒロイズムに酔っているだけなんかなという気がしないでもない。あれだけショックを受けているところを見ると、酔うというよりは本気でそう思っているだけなんかなという気もするが。千尋が小説の主人公に自分を投影しているのかどうか?。もしかするとちゃんと分離して描いているのかもしれないが。それでもちゃんと主人公の構成を千尋が行っているのに対し、ちょんまげ君は千尋が何を表現したくて小説を考えているのかに思いが至らず*1に、ただハッピーエンドにしようとしているように見える。のろしのエピソードを聞いて「かわいい」とか、レヴェルの低い読者じゃないんだから…。数値でエンディングを決めちゃいけんだろう?。
 後半の構成はどうだろう?。正直文字の羅列は途中で飽きた。っつーか、飽きるというかうんざりさせるのがスタッフの狙いなんだろうと思うので、そこらへんあんまり気にしてはいないんだが。どうなんでしょ?。電話で喜怒哀楽を激しくするのはわからないでもないんだけど、電話をかけずに待機している時にはどう過ごしているんだろう?。ED後の景の所業でちゃんとオちていたのが感心ではあった。不謹慎だけど、
 「あ、」
 みたいな拍子抜けみたいなのも感じられて、冷静に考えると笑えなくもない。まぁみやみやは男を見る眼がないということで。
 ジェネオン系のネットラジオを聞いていると、景が映像作家君を意識するとかなんとかというCMがかゝっていて、これはどうなんかな?。メロドラマとして、そういう展開はむしろ王道なんだが、聞いちゃって楽しみが半減とか。いやアニメ版がそうなるとも限らないんですが。あと年をとると若気の至りって感じで穏やかに眺めていられるんだが、ターゲット層の中高生あたりはやっぱドキドキしながら見ているんかいな?と思いながら視聴している。いや、毎回毎回ネタとしてじゃなく楽しめていますけど。

*1:もしくはちょんまげ君こそ千尋が小説の主人公に自分を投影していると思い込んでいるのかも