日本の真の代表者は誰か?。

 たいそうなことを言うと、日本という国家というものを眺めてみた場合実際のところどうなの?というのがテーマ。日本国憲法で既定されている国家という見方をしてしまうと、たとえば縄文弥生あたりからの日本像が見えなくなるし、直近のところでいっても、1945年の敗戦で日本という国家に断絶があったとは思えないでしょ?。いわゆる多くの日本人自体や海外から見た文化圏・文明レベルでの日本といったときの国家の代表者(国家元首といっても差し支えないと思う)は誰か?ということである。
 日本国憲法からいうと、主権在民だから国民かといえばそれは全く違うし、総理大臣かといえばちょっと違う。国民が代議士を選んで、その代議士が選挙なり派閥争いなりして代議士の代表を決めたのが総理大臣といえばそれはそうなのだが、では村山政権の時を思い出してもらえれば判ると思うのだが、アレ、村山首相を当初望んでいた国民は極小数しかいなかったと思うよ。
 また誤解されがちなんだが、自民党総裁が首相になるという慣例になってはいるが、あれは実際には国民に選択権がなく、しかも自民党員という代議士でもない人間も選考する主体となっているので、どう贔屓目に見ても代議士組合という利権団体の代表でしかない。しかも最近は貢献度に応じて利益供与をすると自民党が公言してしまってるから、権力層が金をちらつかせて集票して、利権団体以外の国民に負担を押し付け、あつめた権利を自分たちだけで山分けしている状態。
 そうはいってもやはり日本人が自分たちで行う取り決めの代表を総理大臣として代表させると言う名目になっているから、たいていの日本人は日本で一番偉い人と問われれば総理大臣と答えてもおかしくない。
 …でも違うんですよ。その総理大臣を任命する人がいて、そっちのほうが日本の代表なんですよ。いわゆる日本を「持っている」人が、日本の中で行ういろいろなことを「任せる」という意味で任命するというだけであって、実際の国家元首はその任命する人と言っていいと思う。ただ現在の日本が民主主義国家というおためごかしを掲げているから、あくまで国民がその行為を承認しているという建前になっているだけで、しかも、任命する当人は拒否権が実際には無いということなんでごまかされがちなんですけどね。
 まぁ海外の代表にでもなったつもりで日本を眺めてみればよく分かると思うのだが、訪日して総理大臣だけにあうのと、総理大臣だけでなく国事行為も受けるとではどっちの格が上?。国事行為だけ受けるというオプションが無いので分かりづらいと思うのだが、あきらかに後者のほうがより歓待を受けていると思いませんか?。総理大臣が年始の挨拶をしてもそれほど注目もされないし、国の指針を正月にテレビで行っても国民の誰もが本気にしない。だが、一般参賀は違う。とりとめのない年始の挨拶を一言二言するだけで詰め掛けた日本国民が国旗を精一杯ふりながらそれに応えるのだ。そりゃ外国人から見るとどっちが日本の代表か明らかだと思う。