幕末機関説 いろはにほへと 第24話 色は匂へど

 土方が散りぬるをの巻。
 大衆が煽動されていく様は、まぁ日本の現況と良く似てはおります。まぁもう覇者の首側への好意的な視線はなくなっておりますな。商人のあくどい様は描かれず、どう考えても共和国側の見せしめは不当なんだけど、一緒になって糾弾する民衆にも戸惑いの様子すら描かれていない。実際共和国側は住民に対して酷いことをやっていたらしいが、こうまであからさまだったかねぇ?と思わないでもない。住民が顰を見せるぐらいしてもいゝんじゃないかと思うのだが。まぁそうはいっても、覇者の首によって駆り立てられる各人の欲望なり、人間の汚いところなりを描写するのが目的だろう。
 もうそろそろ終わりに近いんだが、金髪にーちゃんはともかくとして赫乃丈の行方が気になるところだ。当然耀次郎との絡みでどっちが立つ倒れるなどが考えられるのだが、永遠の刺客が徳川家康とか言ってたから耀○赫×なんかね?。昔ながらの物語手法だと耀×赫○のような気がせんでもないのだが。まぁ○○や××はないとは思うんだが。しかしイっちゃった赫乃丈をどう処理するのか見ものではある。
 ここまで来て振り返ってみると、どうも主要キャラの添え物に歴史上の人物が配置されているのかと思ったら、むしろ主要キャラのほうが歴史上の人物達の補助線になっているような感じがする。もちろん実在の人物の本意など文献などでしか窺いようがないのではあるが、彼らの行動を見て「きっとこういうことを考えていたに違いない」とのもと、彼らの生きざまから何かを視聴者は感じ取っていただきたいという趣向なのかもと思い始めている。だってねぇ、秋月・遊山・茨木にせよ、生活を実感させるものがほとんどないもんな。とはいえ、今の政治屋のような薄汚さもまたないわけではあるのだが。
 なんか感情の抑揚がないなぁと思いながら視聴してしまっているわけなんだが、むしろ煽動される民衆を冷ややかに視聴させる結果となっているのはスタッフのコントロールの結果なんだろうなと感心してしまった。