キャッツ・アイ 第13話 行かないで私の恋

 嗚呼…。
 まぁどう考えても浪花節というか王道というか定型フォーマットというか予定調和というか…もうありきたりすぎてしょうがないんだけど、Aパート、Bパート後半はもう泣きまくりですよ。
 内海刑事が昇級試験を受けると聞いて、普段から心配している課長の様子もさることながら、どう考えても俊より年をとった仲間が気さくに話しかけてくる様子がもうね。そりゃ日常は若さで突っ走っている描写が多いんだけど、Bパートの登場のように自分のことを後回しにしても仕事を優先させてくる(というより、きっと他の人間じゃキャッツにやられてしまうだろうから、仲間のために自分が出来る最大のことは何かを考えてそれを優先してくる)という性格だからこそ、俊の昇進を素直に仲間が喜んでくれるんだろうなと思われる。リストラという言葉すらない時代だからこそなのだろうが、昔は確かにこういう情景がそこかしこにあったんだろうな。自分が就職したての頃はわずかながらもこういう雰囲気があったと思う。10年というか20年というか一昔とはよく言ったもんだよねぇ。
 今なら下宿先にあがりこんでの手料理が自宅からの持参だったり、今なら相手の告白をねだる描写になるところを意気地の無さにはねのけてみたりと、やっぱり昔ならではの描写が多くてじんわり。昔の大人ってたしかに馴れ合ったりしなかったよね…というより公私の区別がはっきりついていたよね、しかも気持ちは寄り添っていて。とただひたすら懐かしい。やっぱジジイなんだろうね私も。