GARAM Surya缶を吸いに

 喫茶店まで行く。実は2週間ほど前にスミレ♡16歳!!を読んでしまってはいたのだが、やっぱりアイドルのあかほんとともになくなってしまったせいか、マガジンを読んで受ける感じが変わっていた。紙面に占めるスポ根モノが多くなったせいかイケイケ感が強まった感じ。ほのぼの系はかなり少なくなっている。実はスポ根は嫌いではないのだが、こう多いと(つい読んでしまうので)一冊読み終わると結構疲れる。スミレに関してはマガジンSpecialへの移行ということなのだが、ヴィンランド・サーガのように不振雑誌のテコ入れだったりするんだろうか?。マガジン本誌読者の誘導として…。というかマガスペを売っているところをあまり見ないんだが。そもそもスミレがどれくらいの人気だったのかがわからないことにはなんとも言えないのだが、都落ちってのが順当なんだろう。だらだらと涼風を追っかけているが、これも煮え切らない展開。漫画のほうを読むとあんまり大和くんのバカさ加減を生暖かくウォッチするような作品とはちょっと思えないんだけどなぁ。ハチワンダイバーは勢いが衰えないのでちと心配。というか素直に賞賛してればいいんだろうけど。
 宮脇淳子「世界史のなかの満洲帝国」PHP新書を読了。ある程度の歴史的背景はあると思っていたけど、むしろ背景説明のほうが長かった。有史以来の満蒙漢朝*1史と思ったほうがいいんじゃなかろうか。面白かったのはむしろ中国の商業国家的史観で、漢字もそれに沿った解釈がなされていたこと。ついつい白川文字学を考慮に入れると、呪術や神聖さを念頭においてしまうんだが、話し言葉の異なる民族間での共通意思疎通手段としての共有記号という視点はなかなかでした。あと肝心の満洲帝国はどうも歯切れが悪いと言うか、あんまり詳細が語られていないような気がした。著者も述べているが公正を期すためにいろいろな判断があって言い切ってしまえない部分が多いのだろう。
 本人は重ね重ね政治的判断を避けたいとのことだが、どうも私には満洲国発展のために日本が尽くした役割をもっと評価すべきという主張が見えるようだ。満州の発展に尽くした功績はかなり大きいが、当時の日本の指導者による国際政治的判断能力の欠如が現在にいたるまでの不当に低い評価につながっていると言わんばかり。こればかりは自分の勝手なあて推量なんだが、戦前戦中の行政や経済のエリートたちが満洲で実績を挙げ、それをテストケースに戦後日本の開発独裁による発展に尽くしたという流れなんだろうか。日本も大陸でさんざん酷いことをしてきたのだろうが、敗戦国になると自分の行った所業よりはるかに大きいしっぺ返しをくらうといういい一例のようにも思える。まぁアメリカに媚びへつらう外交も庶民の目で見ると情けないこと限りが無いのだが、指導者層にとっては強国に逆らってまた敗戦国のレッテルを強化するわけにもいかんのだろう。下手に負け組みについてしまったら、またWWⅡの二の舞になってしまうもんな。
 そういう意味では国際情勢が大きく変わりつつある現在、いつまでも子供じみた平和論争など行っていられるわけもなく、アメリカに切られるときのことも考えて防衛庁を省に格上げしたいのはなんとか理解できる。教育問題についてはどうも安倍政権も思いっきり失敗しているみたいだが、軍事や外交に関しては大丈夫なんかね?。今や大国どうしが派手に事を構えたり緩衝国を立てて牽制しあうような時代でもないが、その辺あたりの警告も含めてこの本はかかれているんじゃないかと思った。
 あ、タバコですが、フィルターに甘味料が塗られているのかどうか微妙な感じでした。塗られているとしてもMILDよりは少ないハズ。MILDよりきつい筈なんだけど、MILDのほうが味が濃いような気がした。しかしそのあっさり感がMILDよりは常用できる気にさせますよ。

*1:日本も加えるとまさに五族協和そのものなんだけど