となグラ! 第12話「勇治への手紙と十年前の記憶」

 うーん、勇治のエッチさをクローズアップしてくるのはどういう意図なんだろう。というかちはやは土木志望なのか。
 ちと視聴後感はいまいち。香月を主として考えたときに、助平な勇治が気に入らなくていざ勇治が自分の思い通りになったとして、自分の調子が良くなった香月があぁ満足で終わってちゃいけないんだろう。勇治は香月の気を惹きたくて抑制していたわけで、別に男としての欲望に応えてくれなくてもいいから自分と関わって欲しかったに違いない。初めは香月にダメだしを食らわないということで何とか仲が好転したか?とも思い、その後の学校生活にも張り合いがでていたのだろうけど、その後香月にほっとかれてやつれていくのがまたなんとも。自分も男としてわからないわけでもないんだけど、正直勇治も構ってちゃんかよと思うと情けなくなってきますよ。
 最後幼い頃もやっぱりスケベだった勇治のことを思い出して、やっぱり昔と変わってないとかうれしそうにほざく香月が謎でたまりませんでした。自分に都合が良いように昔を美化してなんて私はバカだったの!でも構いはしないんですが、いくら感傷的に振舞っていてもここでの問題点は香月の不寛容さとしか思えない。スタッフの描写ポイントとしては。
 なんつーか、エロを前面に出していても対象はむしろF0*1とでもいうべき層だと思ってしまう。女性のための失地回復とか言いながら、結局は欲望丸出しの女性層の利権拡大でしかなかったフェミニズム批判ととらえられないことも無いんだけど、ここは素直に人間の関係性について考えさせるドラマだと思うんですよ。防空婦人会でも江戸時代はお歯黒をしていただのでもいいんだけど、古来ファッションに対して保守的だったのはむしろ女性のほうで、若さを特権に好き放題している現代の女性層に、思春期独特の下半身で物事の大半を考えようとする男のあしらい方も含めて、寛容さを説くアニメと見れないことも無い。
 ここで物事を収めるのであれば香月が自分からアクションを起こす必要があるのだが、引越しというきっかけで動きやすくはなっております。さすがに「もっとわたしをちやほやしてくれ」という結末にはならんと思うのですが。しかしなんかスキっとしねぇアニメだわな。そりゃ絵的には女の子は全員かわいいし、視聴者サービスもあるし、声優の演技も申し分ないし、原画も原作よりかわいいんじゃねぇの?と思うし、作画レベルも落ちないし、音楽も良く考えてあるし、間も十分だし、話も十分練りこまれているし・・・・・・で欠点なんてほとんど見つからないんですけどね。でもなんていうか、さっきも述べたとおり男の子向けって言うよりは、繊細な女の子に遠回りで噛んで含めるようなところがちとまわりくどいっていうか。

*1:小学校高学年から高校ぐらいまでの女か?。精神的に見ると女は早熟らしいので中学までなんだろうが、今は歳をとっても幼稚なのが男女とも多いようなので。