ふらいんぐうぃっち 第7話

 チトさん雌猫だったのか。
 山菜採りと魔女の喫茶店の巻。魔女の店はなんかわかったというか、自分は人生経験であのような店を二軒ほど知ってる。もちろん見かけが廃墟というわけではないのだが、一見民家でありながら食べ物を扱ってる店ってやつ。一軒は自分は行ったことはなくて父親がよくひいきにしている店なんだが、そこはかなりの人気店。不定休の営業で開店時間も夕方の数時間しかなく売り切れたらすぐに店じまいするところだと聞く。もう一軒は職場の先輩に連れて行ってもらった店で、もう一回ぐらいは自分だけでいったけど、そこ日常は気をつけてないと本当にそこに店があるのかどうかわからないほど周囲に溶け込んでいて偽装工作が完璧。そこも人が途切れることがなくって地元では知る人が知る人気店らしかった。そこは朝の数時間しか営業をやってない。今でもやってんのかな。
 おそらくクレーマー避け。いずれも地方都市にある店なのでアレだが、今やどの地方も過疎化激しくて人を選っていては厳しいと思うのだが、それでも固定客がついて十分やっていけるのなら、新規客を望んで場が荒れるより安定して商売がやってけるので賢い商売だとは思う。宣伝は一切やってないし、基本口コミでしかいけないところで、その口伝え時にその店の流儀も教わるから、ホント文字通りの客を選ぶ店になってる。面白いのはそういう店は一見さんお断りというわけでもないし、その流儀といっても店で物を頼むときに常識的な対応をすればよいというだけの話なので、店主が小難しくて変なルールを押し付けるのではない。自分が行ったことのある店は店主がたった一人で切り盛りしていて作業量がとてつもなく多いから客がやれる範囲のことは自分でやるようになっているというだけの話でその分値段も安いから文句もない。むしろ客が自分でやって安くなるのだったらそのほうが歓迎といったところだわな。
 おそらくそういう店を今回のような表現方法でエピソード化したんだろうねぇといった感じ。別にこういう不思議な店がありましたという鑑賞方法でも良いのだけども、偽装していて店かどうかわからない優良店が現実にあるということを知っていれば、より納得できるというお話ではありました。