クロスアンジュ 第6話

 カネの使い方が極端なんだよな。どっちも。
 王女時代のアンジュに使えていた侍女が飛び込んでくるの巻。侍女がなんでアンジュの居場所を突き止められたんだろうとか謎の部分はあるが、そこはその。いちおう侍女だとかという存在だろうから、中世ライクなのを気取れば、モモカは侍女としての仕事しか知らないから追いかけてきたという風に作られているのかと思いきや、まぁ普通は王国が倒れても普通の人間として暮らしていたという設定になってるはず。それでもやってきたのは幼少の頃のエピソードを示して(おそらく一例であって他にも心酔する要素がたくさんあるということのはず)、近代的価値観を持ちながら、一個人に尽くすのはなぜか?というすり合わせをしているわな。すなわち、それしか選択がなかったというのではなく、自由意志でそうしたという形。
 で、慕ってくる人間を今までは…というのを仕込んでいて、物語的には整ってる。元から設定のごった煮なのはともかくとして、そこらへんよく考えている模様。そのへんアンジュの成長(変化)というのに焦点を当てゝいるのが堅実な感じはする。王女の頃はノーマを見下していながら、侍女であるモモカを階級的にしたの人間でありながら思いやる心を持っていたというその両面性を前提に置き、では最后モモカを買い取ったのは、嘗ての王女の身分の態度で侍女を助けたのか、さすがにノーマであることに納得し切れてないアンジュがマナを使える上位の人間を救ったという立場はないにしろ、、かといって身分階級を抜きにした、人として対等な立場で自分を慕うものを救ったのかとか、そのへんアンジュにも視聴者にも、おそらく作り手にも正確な答えのない複雑な問いを投げかけているのは結構面白い。