っつーわけで、先日のボケ老人をJRが轢き殺してSLAPP訴訟の件だが、

 なんというか、社会の機能不全を示した裁判だった。死んだ老人の面倒を見てたのがこれまた老人であり、どう考えても限界はある。報道が指摘しないのはわざとなんだろうけど、これ、交通事故だったら、問答無用で悪いのはドライヴァーにされている。鉄道関連法案がどうなっているのかわかんないが、鉄道が公共性が高いものであることを考えると、手続きどおりの運行をしている限り運転手は悪くないというのはわかるが、かといって、SLAPP訴訟を仕掛けるのはこれまた公益性に反するんじゃなかろうかという気がしてしまう。一審二審はこれでも鉄道会社にカネを払えという二次レイプ状態だったのだから、この国の司法の腐り具合も想定どおりといったところ。
 なんというか、自民盗による日本社会の破壊がいよいよ顕著になってきたという感が強い。前にも述べた気がするが、そもそも自民盗は家族を崩壊させて個人として労働力化することによって搾取を続けてきた。老人介護の問題だけでなく、子育ても同時進行であって、特に老人介護については「老人の面倒を社会で見る必要性」という耳障りのよい言葉で国民を騙し、本来家庭で家族の面倒をみるのが筋であるのに、老人の面倒を他人に見させて、その費用を賃労働で稼げという政策をずっと続けてきた。子育てもそう。子供を家庭で育てるのではなく、保育園に預けてその費用は賃労働で稼げという態度。それでもって介護労働のブラック化、待機児童や保育労働のブラック化が深刻化しているのがもう漫画としか思えない。
 本来家庭がしなければならない事柄は、賃労働と家庭内労働であって、賃労働はともかく、家庭内労働は自民盗や経団連がずっと軽視してきた…というより、むしろ家庭から搾取するために外部経済化させることをずっと重視していた。子育ても老人介護も家庭内で行えば、手間や精神的負担、時間などはかゝるが、カネがそれほどかゝるものではない。しかし、子育てや老人介護を家庭が外部委託してカネを払うようにビジネス化すれば、マネタイズできるわけだ。システム構築や仲介で手数料もとれるし、特に30年前に問題になっていたのは、老人ホーム建設あたりは濃厚なハコモノ行政であって利権の温床であった。子育てや老人介護が産業化すればそこで労働者からのピンハネも容易に行えるし、労働者から税金として搾り取ることも出来る。自民盗や経済界は、初めっから子育てや老人介護を社会で行うということについてはそういう美名で騙くらかして、家計やその産業からの搾取しか考えていなかったから、上記の通り、実際に子育てや老人介護を他人に任せても十分なものは得られないし、その産業ではたらく人たちは貧困にあえぐということになる。
 今は70〜80歳ぐらいの人たちになるだろうが、彼らは子育ては自分の手で行い、社会でも働いて貢献した挙句、自分が面倒を見てもらう段になると、老人ホームに姥捨てされるという目に遭った。じゃぁ今、保育園に子育てを丸投げされた当の子供達が、自分の手で親の面倒を見るか?と言われると、現実にどうなるかはわかんないが、子育てが他人任せが当たり前になるんだから、より老人介護も他人任せで当たり前!になると考えるほうが自然のように思われる。そうなると必要となる社会保障もうなぎのぼりだ。今は子育てが家庭から保育園に業務委託されている状態だから、家庭での子育て能力も低下し、そうなると必然的に子育てに対する評価能力も低下するから、専門職である保育職への正当な評価もなされずに、さらにブラック化が進行している時代だ。しかも子育てではDVも無視できないほど深刻化しているそうだから、今特に民主盗が主張している子育てへの予算配分とかいう問題も、大穴が開いている風呂に水を入れるようなもんで、いくらカネを注ぎ込んでも問題は解決しないどころか、穴がより大きくなるということになる。
 問題は深刻化しているが、実は解決方法はかなり簡単であって、要するに自民盗が家庭から奪ってきたものを全部返せということに尽きる。まず子育てだろうと老人介護だろうと、今家庭から労働力として奪っている家族を家庭に返せということだ。そうすれば労働者人口は減るだろうが、その分労働単価はあがるので、今二馬力でいるのが一馬力で済む。家庭に返るのが男だろうが女だろうが、それは家庭の問題であって、社会が回っていくように選択すればよい。今、専業主婦に対する優遇税制をやめろとか言ってるが、これこそ家族、ひいては日本全体を破壊する論。そんなことをしたら結婚のハードルがあがるので、ますます少子化になる。むしろ結婚して一馬力の家庭にはもっと優遇すべき。そもそも二馬力で結婚というのは、同棲と比べて何がどれだけ違うのか問いたいぐらい。
 なんかホント不思議なのだが、自民盗やその支持者が保守だというのが信じられない。自民盗やその取り巻きは、日本の伝統や社会的資本を破壊することによってカネに換え、懐にしまっているだけの穀潰しに過ぎない。自民盗は保守どころか革新的国家破壊政党。こんな政党にずっと投票し続けて生活が苦しいとか言ってる貧乏人がいるのだと思うと、つくづく救えない国だなぁとは思う。自民盗や彼らの取り巻きの特権階級は、国民があえいでいるのを横目に自分達だけは贅沢な環境で子育てや老人介護を行っているよ。当然税金なんてトウゴーサンピンのピン(捕捉率一割)で、資産は海外逃避させてるからな。