なんか約束を果たしたら次どうなるの?という不安はどこへいったのか。
谷川岳登山で知り合ったほのかを飯能案内して終わりというなんとも山とはあまり関係のない話。日常系アニメの最終回としておかしいとはおもわないのだけども、山がモチーフだということを考えると自分的にはなんか肩透かしを喰ったように感じた。日常の中に登山があるというスタイルなら得心いくのだが、あくまで登山がメインなのだから、山が取り持つ人間関係…といったまとめかたはなんか違うんでネェの?といったところ。とはいえ、登山というものは極めるってたって終わりのある趣味ではないわけだし、もともとこの作品は肩肘張らない登山モノなので、順当な終わり方ではあるんだよな。
別にこの作品の楽しみ方は一本しかないってわけではないのでアレだけど、自分的な期待としては、短時間アニメでどうやって登山の楽しみを伝えていくか?ということから始まったので、まぁそのへんは第1期でそれなりに評価できていつのまにか消滅していたという印象。第2期ではあおいとひなたをメインにメムバーの人間関係がクローズアップされていたように思うが、そのへんは特に他の作品と比べて特筆すべきことはなくって、むしろ萌えアニメフォーマットに従っていたという感じで食傷気味のものを提示されて困惑といったところ。しかし、正直自分が製作側だったとしてこれ以上のものを作れるとも思わないし、ヘンに突き抜けても作品を壊すだけなんで仕方がないのかもといったところ。キャラの関係性だとか主人公の成長モノとしての要素を極力薄くして登山要素を濃くしたとしてもとっつきの悪いものになるだけなので、どうかなといったところ。
正直なところ、第1期は5分という尺に詰め込むためにひたすら内容の濃いものになっており、それが15分・2クールになって確かにカネの分だけクォリティは高まっているものゝ、第1期より薄まったという印象がどうしても抜けなくて、増えた時間の余裕がいろいろな表現をするための間を作り出したりしていてよりよいものにはなっているのになんかもやもやするといったところ。まぁ原作の連載は続いているようだし、アニメ版として脱線するわけにもいかんだろうからこんなものか。第2期が物足りないといってもテキストが退屈ってわけでもないし、絵的なみどころはちゃんとあるので、登山初心者向けとしては十分出来のよい作品だとは思う。おもろ。