Free! 第10話

 さすがにピークアウトか。
 凛が小学生のときにリレーにこだわったのは亡き父の思いからというのがどうもな。小学生の考えることだからそれ自体は構わないんだが、今の凛を突き動かしているものゝ一つに絡むというのがどうにも。それもまぁ思春期特有の思い込みと考えたらどうでもよいことではあるんだが。
 小学生のときのリレーメムバーを完成形とするパズルに怜という異質なピースが埋まってひと悶着という形になるのかどうか心配してたんだが、そういうのはいちおう回避されている模様。凛にはそういう思いがあるような感じだけど、なんというかな。
 しかし、どういう形が物語として美しい結末になるのかよくわからんな。男としては個人的なわだかまりは他人としてほっとけというしかないんだが、腐った方々むけとしてわりあいバランスのよい作りになっているとは思う。いっそのことキャラにはむしろ今風の男の子向け(for萌え豚よりは少年向けという意味で)アニメのように、普通にビルドゥングスロマンって形にしたほうが、却って腐った方々にも男の子向けにも支持されて、ちょっとばかりは好意層が増えたんじゃないかという気もするけど、せいぜい数割ぐらいだろうから、まぁ製作側の戦略として間違っているとは思わない。