僕らはみんな河合荘 第7話

 なんか二本立てになってた。
 痴漢撃退編はちょっと苦しかったかな。夜、夕方出歩くなってのは高校生にもなって無理があるというか。都内の地下鉄連絡通路だとかそういう地下街ならともかく、作中にあるような横断用の地下通路ってそもそも本が読めるような照明なんてついてないだろうし。下ネタは入れておきたいし、防犯啓蒙としてもテキストを起こしてみたかったんだろうけど、痴漢の人間描写が全くなく、背景扱いだったのであまりトラブルシューティング的な面白さもなかったかな。
 バイト勧誘編はもちろん律の造形・仕草に萌える回で、うーんやっぱりお話的には微妙だったかな。それでも見所ではこちらも悶えるほどには集中できたので、やっぱこの作品のウリはそうなんだろうなと。ミーハーな視聴者相手に客寄せパンダ的なアイドルを主演にしたドラマ作りと構造は同じなんで、そういう手法に引っかゝってしまうんだなぁということで。
 しかしなんだな、こう人間関係を描写するってのが目的であるとでもいうのなら、もちろん宇佐と律の初々しさを楽しむという話立ては間違ってないんだけど、むしろ伴侶を決めた不器用な律がいかに住子のようにこなれていくのか?という過程をこそ見たいと思ってしまう。律結婚編だとかそんな機会でも用意されるんだったらさ。いや、なんていうか、今の律って基本見栄えのよさがメインの取柄で、めんどくさい女でしかないわけじゃん。で、宇佐がいかにそのめんどくさい女という障害を乗り越えて律をものにするか?という昔話でいう嫁取りになっていて、逆に律のほうには乗り越えるべきミッションが設定されてないわけでサ。そりゃ双方がお互いに仲良くなりたいという設定は、今の段階ではやってはいけない(宇佐が乗り越えるべき障害の難易度が極端に低くなるため)が、くっつくまでも勝負、くっついたあとも勝負と考えると、その後半部分の見てみたいというのがあって、贅沢な要望なんだけどね。