ささみさん@がんばらない 第5話

 たまが言葉を選別して鎖々美に伝えていた件について。
 なんかトリック的なテキストだなぁ。だらだらした描写が続くのかと思ったら、展開に行き詰まりを感じさせて急直下だから、いやまぁエンタメが目的なんだろうなとは思う。二度見したら、それほど仕込みがあるわけでもないように感じたので、素直な作りではあるんだろうね。
 テキストが流したい方向を考えてみると、鎖々美が友人を獲得する話かと思えば、かがみが友人を獲得する話に見えてしまう。友人を欲しがっていたように見える鎖々美のことを考えると、あれだけヴァイタリティに溢れてたらとっくに友人がたくさんいてもおかしくない。しかし、かがみの立ち位置を考えると普通の人間になりたいと願う彼女こそが友人をずっとほしがっていたわけで、しかし、自分から他者にアクティヴに働きかけはしていなかったわけだ。そういう彼女に積極的にはたらきかけるのは鎖々美であって、前提条件が転倒しているという構造になっているというか。
 しかし、タイトルからしてダウーンな作品かと思えば、鎖々美がとてつもなくがんばってゝ看板に偽りありというか。複雑なように見えて、1話ごとの筋は結構単純なのもなんか意外というか。