たまゆら〜もあぐれっしぶ〜 第5話

 さよみ、運転は危なっかしくとも、車が好きそうだな。
 桜コンテストに応募するお話。
 コンテストに応募することで後ろ向きの態度を前向きに…というか、そういう話を持ち込んでくるのが外部要因であるというのがまたね。卒アルの話も上から降った話っぽいしな。しかし、そういうのが自主的だとか主体的でないと批判するんじゃなくって、ぽってと三谷が写真を通じて人とつながり、成長したいという気持ちが周囲を動かして、それで周囲が居場所というかやりがいを提供する…という双方向性が面白い。
 もう一つはぽっての銀塩へのこだわり?と三谷のデジカメという対比。なんかぽってはやりなおしが効かないのにどんどん枚数こなそう…というよりはシャッターチャンスを逃さず果敢にって感じだが…というのと、三谷はむしろじっくり考えて一枚撮るという対比がこれまた面白い。消す消さないヌキにしても、デジカメのほうが大量に撮影してその中から選ぶってのに適していると思うんだが、それに対して撮影者が多量撮影を自制している形になっている。ぽってはむしろ枚数撮りたそうなのに、銀塩だと操作的にもコスト的にも自動的に制限がゝゝるという形に。だからこそ物語になるんだろうけど、銀塩だと枚数稼ぐのはもったいないから少量(写真家はむしろ銀塩でも多量に撮影するという話だが)で、デジカメだと大量にいくらでも撮影できるから安易にスナップというそれぞれの特徴に堕することがないのを提示しているわけで、そこにこそメッセージが隠されているというか。
 序盤戦を抜けてようやく物語の中枢に入ってきたのかな。