ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル 第11話

 クィン警部はなぜ生かされたのだろ?。
 うーん、いろいろ考えさせられる。といっても、ストーリーの仕立てのほうなんだけど。まづ、ロボットバトルは要らないよな。というか、召還魔術が失敗した時点でバトルにもつれ込むことからしておかしい。ルシフェルに力を与えられるのを拒否されたのはセシルのせいではないし、ましてや静夢はマクスとルシフェルの交渉が決裂したときに事が大きくなるのを防いだというのにしまいには静夢を殺すなど、マクスは逆上してやることなすこと状況を破滅的にすることばかり。話を聞いていると、6年前にマクスはセシルの覚醒を狙って殺してしまい、そのために蘇生魔術を使うというアホなことすらやっている。しかもそのときにルシフェルは召還されていたというオチ。で、そのルシフェルはどうやらもよゝんらしい。ルシフェルを6年前に召還できているのならそのときにお願いとやらをして置けばよいものを…といっても、それは自覚できていないから無理というものか。
 で、マクスは弁護をセシルに頼むという。こればかりはさすがにやられたというしかないが、正直この展開を作り出すための無茶な話運びのような気がしないでもない。まぁ普通の弁護士なら弁護は断ることができるんだけど、次号予告からすると引き受けちゃうようだし、そのへんで、この作品の「弁護とは」といった、法律を超越したテーマを見せてくるような気はしてる。しかし、法の番人が法を犯すとかいったところはどうなんだろ?。もちろん、これは現代日本のおかしな法曹界(法律を作る立法府からしてもう今壊れちゃってるからなぁ)に向けての痛烈な批判であることは間違いないんだが、作品のありかたからして、どちらかというと「弁護とは」寄りの軸になるとは思う。しかし、マクスは悪役として描かれてはいるものゝ、基本人間に虐げられてきたウドの派閥の中でも原理主義的な組織の代表だろう。今の世界情勢でいう暴戻イスラエルに対抗するハマスの代表者とか言う立場。ルシフェルの力を使うのは人間に対しての意趣返しに留めておけばいゝのに、世界をどうこうしたいとか言っちゃうからな。まぁそういう行き過ぎのメンタリティをわざと与えて、マクスを同情するキャラとしてゞはなく、罰せられるべき悪役(少なくとも今の時点では)として造形したんだろうね。
 とまぁ、なんかもやもやする部分は残るものゝ、結構整理されてきた感はある。