神さまのいない日曜日 第6話

 ライオン仮面の彼のいう、闇とかなんだかなぁ。
 うーん、よくわからんかった。生者が死ぬ必要とか、女王はなぜ眺めたもの触れたものを死に追いやるのかとか何のメタファーだとか、付き人の彼の苦悩もなんかよくわからなかったし、女王が己の能力を当たり前に受け入れていて、周囲の心配が空回りというか。赤ん坊のまゝだった女王の姉だとか、それを私の子供と言い出す墓掘りだとか、唐突過ぎる。フツーに考えてなにかの仕掛けだとか、あとから明かされるだとか、今後の話の種まきだとかわかるんだけど、考え付くもの手当たり次第に撒き散らすといった感じだ。正直自分が読みきれていないだけなんだろうけど、どうなんだろ?。
 生者がオルタスに受け入れてもらうために死ぬといったところは、ブラック企業などでパワハラに遭い、それが辛くて逃げ出す先がオルタスなのかな?、オルタスは社会人としてのありかたを捨てることなんだろうか?とか思ったりしたが、なんかそう考えるのも違うような気が大いにする。作者が具体的に想定している何かゞわからないというか、そういうのは抽象化されているのかよくわからん。オルタスに逃げてくるからには外部に彼らを迫害する原因がある、オルタスに入るために捨てるものがあり、それを生と死の二項対立で抽象的に表現しているってぐらいかな。女王の力でみんな死んでしまえば生者・死者の区別がなくなるとかも考え方として面白いんだけど、生きていることゝ死んでいることの違いがまだよくわからないので、それが冴えたやり方なのかどうかもわからん。
 というわけで、このオルタス編、生者と死者の区別がよくわかってない段階では何がどう克服されて感動に繋がるのかわかんないので、今一ピンとこなかった。アイの言う友達だとか既知未知という問題もラベリングに過敏な思春期の中二病通過儀礼といった感じだし、中高生以外にはわかりにくいんじゃないんだろうか。次回から学園モノになるらしいし、そこに生死の問題がどう織り込まれていくのか楽しみというか心配というか。キノの旅のようにアイロニーで満たしてしまうとハードルが高くなるから角を丸めてみましたって感じだが、トゲトゲしさがなくなって却って小ぢんまりしたんじゃなかろうか。