ジョジョの奇妙な冒険 第2話

 おー、深夜アニメなのにやたら男臭い。
 なるほど、恋愛脳を嫌う真涼がファンになるのも無理はない。で、かなりオーヴァーアクションなのに、それが気にならないな。物語はなんの隠し事もない直球勝負で、いやホント頭を空っぽにして見ていられる。合わない人は合わないんだろうケド、この世界観というかテイストを楽しめる人じゃないとダメなんだろうね。なんかもう日本は人間関係の複雑さに起因する貧しさしかなくって、過去のことを忘れてしまっているんだろうけど、このディオの動機というか行動原理というのが逆に新鮮に写るというか、本当にこういうメンタリティを持った貧乏人って昔はわんさかいたんだろうか?と思ってしまうぐらい。そりゃ今だと確かに探せば喰うに困らない方法というか手段は昔よりはあって、本人にその気があるのなら貧乏せずにすむ選択肢が見つかるとは思うんだけど、でもそうはいっても貧すれば窮すと言われるとおり、実際には貧乏するとなかなか脱出の道まで辿り着くことが困難なんだよね。昔は今のような余裕はなかったわけで、ディオがジョースター家を乗っ取ることは別にして、彼の父親に対する憎悪とかなんとかのし上がろうという気持ちは決して理解できないもんでもない*1。たゞ、それが現代人に理解できるのか?と言われたら、結構難しいものがある。
 連載開始からやれ四半世紀はゆうに超えるのに、じゃぁ今なぜアニメ化なのか?と言われたら、そりゃやはりターゲット層が中高生というよりは、第1部をリアルタイムで読んでいた層向けの企画だからなんじゃないかとも思うのである。で、おそらくそれは自分も含むんだろうけど、自分よりも上の年代は特に貧乏とはなにか?というのが、この作品で描かれている貧乏を実感としてゞはなくても“知っている”世代ではあるんだろう。そう考えると、この作品のメッセージってなんだろうな?と考えてみたくもなってしまうのだが。まぁメッセージってことでなくても、懐かしむってだけでも楽しめる世代ってのはいるんだろうね。ジョジョのファンで今もアニメをチェックしている層って結構ニッチだとは思うんだが。

*1:あやふやな記憶だが、昔のファン投票ではディオにも人気が集まっていたように思う