ソードアート・オンライン 第1話

 普通に考えて、死人が出た時点で茅場は逮捕だろ。
 うーん、今まで迷ってはいたんだけど、同じ原作者ということでSAOとAWを並べてみた。AWの後釜に据えるということもできたのだが、折角手持ちがあるのだから、比較しやすいようにと考えたのだ。さんかれあのラストが投げっぱなし(とはいえ、続編期待)なのに欲求不満がってのもあるかもしんない。AWは基本泣かせに来るタイプなので、おそらくSAOもメリハリをつけたストーリー運びだと思う。
 さて、やはり比較というのはできたような気がする。AWだとハルユキが強くなるために痛覚を再現して弾除けをやっていたが、SAOだと痛覚は無しらしい。が、AWでは死が描写されないのに対し、SAOはもう死人が出てる。そういう情報を頼りに考えると、AWはリアルの体験を元にヴァーチャルを構築しているという世界観なのに対して、SAOはヴァーチャルの体験を元にリアルを構築してるのかなと思わなくも無い。少なくとも物語の構造が逆転していなかったら、似たような話を同時に放映する意味があまりない。どちらも素材はMMORPG
 AWはポイントの増減には言及があったが、総量にはなかった。SAOはキリトの説明だと経済学上でいうゼロサムゲームだということが言われていた。AWだとレヴェル10になってゲームを終わらせることが目標だが、SAOだと確かに100層に行ってゲームを抜けることが目的になってはいるものゝ、資源が限られたゲーム社会で脱落すれば死という中で生き残り続けることが目的になっている。AWは所詮ゲームなんだが、SAOは今回を見る限り、前知識がほとんど無い中でいきなり実戦から取り掛かってってのは、昨今の新入社員が社会人になるというのに非常に近い気がする。キリトのβテスト参加ってのはあれだ、インターンシップみたいなもんか。前知識があったり、ちょっとしたお試しをしていても、実際就職して即戦力として働かなければすぐポイ捨てされるってのはまさに現代の殺伐とした社会そのもの。AWも現実社会のメタファーなのかもとおもったりしたが、こちらのほうがはるかに切実度が高そうな感じだ。
 まぁAWの折り返し地点あたりで、このSAOの視聴を始めたのは案外正しかったかも。