パパのいうことを聞きなさい! 第8話

 出る部屋でいゝジャン。
 なんか知らんが解決編らしい。なんで解決したのか振り返ってみると、ひな無双ってことか?。大家の行き遅れ娘が自爆したとも言えなくもないか。っつーか、母に叱られてあの態度だと、彼女の中ではひなを見て胸キュンしてから追い出すという選択肢がなくなっちゃってたとしか思えないな。同じコストなら幽霊部屋のほうが絶対QOLが上がりそうな気がするが、それじゃあ話を続けにくいんだろう。
 ん〜、なんか(貧乏)子育て生活指南になっちゃってるな。この作品を視聴してごく初期から、少子化対策用結婚促進プログラムって印象があったんだけど、国民が貧乏のまゝ結婚してその先の子育てをするには?って方向性になっている。自分的にはなんか複雑な思いだ。バブル以降、子供のホスピタリティ中心に変化していった社会的に高コストな子育てが決して正しいとは思っていないんだが、かといって世帯主の稼ぎが低く抑えられたまゝ最低限の生活ギリギリのところを国民の努力で乗り切れってのも話がオカシイ。
 その乗り切り方なんだが、なんか美羽やひなの性格頼りってのもね。空もオンナの部分を今まで見せ続けていたからちゃぶ台をひっくり返したくなるような気分になってしまうんだけど、引っ込み思案で人見知りしやすいという性格はそのまゝ思慮深さにつながっているようだし、子供のスペックが高すぎという気がする。それまでの子育てが気になるところだ。物心のつかないひなはともかく、生みの親は離婚で海外に帰ってしまい、再婚相手は事故死の美羽と、それに付け加えて生みの親が病死と3人の母親を失った空の経験による成長や、それまっでの母親達の育て方なんてのがどう作用してるのか?、よくわかんない。まかり間違えば…というより、普通グれるだろといった環境の激変ぶりなんだよな。
 しかし、前回槍玉に挙げた農村部の濃厚な人間関係と都市部の契約による限定的な人間関係との対立も、結局前者に押し切られた感じになっちゃったな。大家の娘と祐太達は基本契約関係に忠実で、大家と祐太の友人達は社会資本重視の立場といったところだろうが、大枠において事態を収拾したのは大家の一声であったわけで、そこらへんなんか日本的なものを感じざるを得ない。祐太は大学生だからこういう状況もファンタジーと眺めていられるのかもしれないが、現に年収200万では結婚も子育ても諦めざるを得ないというのが日本の状況になってしまっているのであり、じゃぁ仮にそういう厳しい状況で結婚なり子育てを強行してしまっても、周囲の手助けを期待できる状況なのか?と言われゝば、それはできないというのがリアリティなわけだ。この物語でも親族の援助は頼めない(というか断っている)状況であり、祐太がバイトを増やしてなんとかなるという状況にこれまたリアリティが無いということを考えると、やっぱ資本主義の尻拭いを旧い日本の有り方がやっている(というかやるべき!という主張なのか?)という見かたが正しいのかね?。
 次回、人間関係の捌きがとても小学生とは思えない美羽の担当回らしい。彼女の人格がどのように形成されたのか、どうしても育ち方なんかに興味は向いてしまうんだが、正直なところこういう育て方をしたら必ずそう育つってわけでもなし、そういう環境を整えることすら無理だろうってところからすると、あんまり教育論的に眺めるのは控えるべきなんだろうな。