パパのいうことを聞きなさい! 第7話

 莱香の人のあしらいは最強だな。
 なんかほんわかした雰囲気だなと思っていたら、ヒキの衝撃とのコントラストをつけんがためって考えちゃう。空が莱香に抵抗があるのは、祐太への想いってのはわかるんだが、もともと人見知りなんじゃないかと。となると、空の実母がなくなって再婚するときに、父の相手に最初っから溶け込んでなかったんじゃないかと思うんだが、勘繰りすぎだろうか?。
 立ち退きですか…。管理人の思わせぶりな登場の仕方からすると、なんか声優の人みたくレギュラー化しそうなんで、結局立ち退きは無しってことになるんじゃないかという気がするが、さすがに自信がない。なんか転居先の下調べをしている様子が次号予告にもあったし。フツーはもうちょっと大きな部屋に引っ越すべきだろうけど、広けりゃ家賃は高くなるしでなんとも。
 たぶん今回のキモはひなの面倒をみるのに祐太が大学の友人に頼むというのと、空たちが自分のことは自分でやるべきといった対置だろう。今回の描写だと佐古・仁村・織田と理解がありそうだが、理解のあるなしゞゃなく、家計をどう成立させるかという枠組み部分だ。もはや声優が主人公の家庭に入り込んでいるからアレだが、基本各家庭は独立すべきか、社会的に繋がりあうべきかの選択のようにも思える。声優はスイカの件からして田舎の出身だろうし、管理人は土地・建物を郊外とはいえこの地に持っている在来の都市生活者と見てよい。で、小鳥遊は典型的な都市生活者で、瀬川祐太は実はまだよくわからない。たゞ、彼は思春期に両親をなくして、姉が面倒を見るという体験をしており、その際あんまり他人の手を借りていないように思われるんだよね。だから祐太が他人に頼るという考えになってしまっているのは本来可能性が低いことなのだ。本当なら小鳥遊と同じ結論に達しているはず。が、生活費に困ってそういう判断ができないほど追い詰められていると考えるべきだろう。
 まぁ転居するしないに関わらず周囲の手を借りるor迷惑をかけざるを得ないわけで、そういう状態があきらかになった時点で近代というか資本主義の破綻が浮き彫りになる仕組みなんだろうかね。結局近代・もしくは資本主義では生活するためには貨幣を媒介とした交換経済に飲み込まれるしかないが、道を踏み外してしまったら、それこそ子鼠カイカクでいう自己責任という名の社会からの退場を余儀なくされる。生活保護に昨今これだけ批判が集中するのも、やはり近代もしくは資本主義にはそもそもバッファがない窮屈なシステムなんだろうね。
 で、以降の話の展開に依存するのだが、もし助け合いでなんとかなっていく…ということなら近代および資本主義の尻拭いを、近代および資本主義が切り捨てゝきた価値観・システムが行うってことになる。祐太や小鳥遊の頑張りでなんとかなっていくのなら、そもそも初めっからなんとかしとけよということになるし、なんとかならないというのは話の展開上ありえないだろう。でもまぁよくわからんなというのが正直な感想だ。