神様ドォルズ 第7話

 先生との過去話はかなり安っぽいな。
 が、この位のほうがわかりやすくていゝかも。ヘンに小奇麗にまとまってたら情念ってレヴェルにならないもんな。しかしあんま阿幾に悪さは感じないな。登場時のインパクトからすると意表を突かれた感じだ。阿幾のやったことは正当防衛&断罪であって、やられた側は自業自得としか思えないしな。彼が幼少の頃山で動物を殺していたというのも何か理由があるっぽい感じがしてなんともな。阿幾の匡平に対する執着も、こういう説明がされた後だと悪意を感じなくてな…。
 まぁ詩緒もそうなんだが、阿幾も匡平も頭に血が上って見境がなくなるという一歩間違えなくてもやくざのドツキ合いというスタイルにごまかされがちなんだけど、結局この物語のミッションって鎮魂のような気がしてきた。和解?。村のシステムがそもそもの禍の元になっているんだけど、かといって対立軸がまだ示されているわけでもない。多分原作者あたりは結末を用意しているんだろうけども、読者を翻弄するためにいろいろ目くらましのギミックを小出しにしてきているように思える。人死にが出るのに全体的にそれが軽い感じがするし、今回の話だって悲しみに打ちひしがれてもよさそうなんだけど、悲しみの淵にさまよい続けるということがない。今まで物語のミッションを明らかにしなかったこと(いや、自分の考えるミッションが正しいわけでもないだろうし、もともとミッションってものを重々しく設定しているとも限らない)を考えると、かなりコントロールしていると思わざるを得ないな。