Steins;Gate 第18話

 もしかして紅莉栖の記憶も…。
 うーん、元の世界線の記憶が残っているってのも、大概御都合主義的なのだが、ドラマ的にするにはいゝ材料ではあるんだよな。この異状の原因は過去にしか遡れないタイムマシンのせいのようにも思われるがなんともいえないな。
 今回おかりんの厨二病的台詞が復活したが、どうも本人の内部ではあの口調を卒業したっぽくて、ありのまゝの自分でいゝとるかに示すために無理矢理相したものと思われる。なだけに、なんかぎこちないような演技になっていた。
 いやぁ、おかりん成長してるねぇ。単に必要なミッションをこなすだけじゃなくて、自分が過去を改変することで、相手が何を失うのかというのを分かった上で誠実に対応しようとしている。よくよく考えてみればおかりんは自分の幸せだけ考えて行動しちゃってもいゝわけだ。フェイリスに好かれた前回の世界で、フェイリスといちゃいちゃしてその後の一生を終える選択をしてもいゝし、今回のように、モノホンの女であるるかに好かれて、彼女といちゃいちゃして一生を過ごす選択をしてもいゝ。が、おかりんはフラグどころかモロ告白までされているのに、そういう幸せを全部ぶちこわしてまゆしーを救うことに血道を上げる。
 それは、結局のところ、D-mailで改変した世界をどんどん元に戻しているって流れになっている。いや、元々まゆしーを死なせる羽目になるんだったら、タイムマシンなんて開発しなけりゃ良かったと言ってるわけで、つまり彼はタイムマシンを否定しているのだ。タイムマシンを使いながらも、タイムマシンなんて無かった世界線を目指してまっしぐらなのだ。この構造がおもしろい。
 いや、ホント、おかりんの人間的成長を軸に、サブヒロイン達のエピソードでいろんなテーマがちりばめられており、でもそれはオタク世界の皮を被せられているという。おかりんが、自分の冒した罪を全部自分で尻拭いしながら元に戻していくという誠実さもさることながら、その中で彼がいろいろなことに目覚めていくのがね…。筋も筋、大筋を通していて胸に迫るものがあるよな。