まぁ、そうだろうな。
結婚と旅館を継ぐのは別ってことなんだろう。自分がおかみさんの立場だとしてもそうしたと思う。じゃぁ誰かに継がせるとして、誰が適当かといえば、縁じゃダメなのならまだ緒花のほうが適任だよな。が、喜翠荘が人から譲られたものだというのが明らかになったのを考えると、別に四十万家で継がなくてもいゝわけで。
しかしみんちーの壊れっぷりにはビックリだな。自分は不器用だけど、だからなのか一途な姿にかわいらしさを感じていたものゝ、ちょっとこの精神的な不安定さにはドン引きだ。絵柄的な美人度は別にしても、いちおうクラスでの人気という描写からも彼女は美人であるという設定で、これをどう解釈したらいゝのか迷う。
大抵美人ってのは自分がどう見られているのかをある程度自覚しているものである。もちろんそれを気にする性分かどうかは別問題だとしても、みんちーが服装には自分を飾り立てるという様子が見られず、かといってストレートの髪の描写を見るとおしゃれに無頓着ってワケでもなさそうだ。で、学校の男子生徒が寄ってくるのも、容姿を鼻にかけているようでもなく、単に容姿のみでアタックしてこられるのがウザいってのが読み取れるし、その点徹に対しても容姿を武器に迫るってことでもない。でも徹が緒花を気にかけて壊れちゃうのは、やはり彼女自身に自信がないと判断せざるを得ず、それがちょっと気にかゝる。もちろん徹が容姿に惚れるわけでもないし、徹のその判断基準をみんちーもまた承知しており、みんちーも容姿の良さにそれほど価値を置いていないから物語的に齟齬は無いのだが、仮にみんちーの容姿が悪かったと仮定すると、途端にこの与題が成り立たなくなっちゃうから困る。
しかしなんだな。緒花は外部に男がいるし、縁も今回祟子とくっつき、巴は蓮、次郎丸はなこちとカップリングが完成しちゃったわけで、しかもみんちーが徹にぞっこんなのは徹以外みんな知っているという構図にしちゃってるんだろ。そりゃ視聴者としてはみんちーの恋を応援せざるを得ないんだけど、この期に及んで「みんちー、それはないだろ」的な流れにしちゃうんだよな。この瑕疵の与え方が面白い。しかもみんちーのファンは自分だけでなく他にもたくさんいるはずで、みんちーが徹とハッピーエンドになって幸せになるところを1ファンとしてぜひ見たい…という構図が徹と緒花がくっついて幸せになるところをみんちーが望んでしまうという構図と妙に一致しているってのがね。