陰からマモル!漫画版読了。

 実はいろはを視聴して感想を書き終わるまで時間がかなり空いている。その間、まだらさいの漫画を読んでいたのだ。昨日届くかと思っていたのだが、今日届いた。古本で、既刊分6巻が一度に揃ったので、一気読みできてよかったのかも。
 正直ネームは今一かも。まだらさい自身は多分イラストレーターであって、漫画には慣れてないのかなという気がした。原作のテキストをとりあえず絵にしてみましたという感じで溜めとか間が掴み切れていないという印象。が、ストーリーラインを再構成すると多分原作からの乖離は免れないので、その辺の技術が無いんだったら確かにテキストを間引いて漫画化するほうが無難かもしれない。
 が、ヘンな話テキストは原作を読めばいゝってだけの話で、自分が漫画版を購入した動機は専ら絵に期待してのことだから、そのへんあまり気にしない。というか、1巻だけならまだしも、6巻もあると覚悟して読むからには、当然拾い読み風味になるわけであり、自分の読み方にも問題はある。流し読みだと自分の場合あまり間が適切かどうか判断できない。
 で、期待の絵だが、第1話から椿の描写に気合が入っていてビックリした。そもそも原作本のイラストの段階からして、まだらさいの椿への入れ込みようは尋常ではなかったので予想通りといえば予想通り。ゆうなや愛里、山芽やホタルとは一線を画す。が、椿以外のキャラも、連載が続いてまだらさいも慣れたのか、2巻の中盤、終盤あたりからこなれた描写になっている。しかし、第4巻か5巻ぐらいから椿よりは愛理に興味が移ってきたようで、そのへんの気合の入れようの変遷が面白かったりする。第5巻で椿の描写が今一投げやりっぽくなるのだが、そのへん肩の力が抜けたのかと思ったら、ペン入れをアナログからデジタルに変えたって書いてあったからそのせいかもしれない。確かに線の力は弱まっているんだよな。比較するとやはりデジタルにはあまり慣れていないのか、自分的にはインクのほうが好みだったりする。まぁトーンとか高いからというのもあるだろうし修正も容易だしでコスト的にはデジタル作画のほうがいゝんだろう。
 しかし、ホントまだらさいってキャラへの思い込みでクォリティが変わるんだなと。最初は断然椿で、途中山芽が可愛く描けていたんだけど、最新刊になるにつれ愛里ワンプッシュだもんな。自分はてっきり連載を通じて椿に入れ込んでいたのかと思っていたのだ。きっとまだらさいアイデンティティーのハッキリしたキャラが好きなんかなと思っていたぐらいだ。もっと!では新キャラのまりものイラストに渾身の一枚があったので、また漫画版でも登場を期待したい。漫画連載も止まってるだけで再開するんですよね?、ね?、ね?。