夏目友人帳 参 第2話

 サグメはカナワの事情をよく知っていたよな。面識が無いだろうに。
 やっぱ泣かされるな。話数を追うごとに馴れてそのうちそれほどでもなくなってくるんだろうけど。
 今回のゲストキャラであるカナワの事情についてはそれほど社会的背景もなさそうで、どちらかといえばレイコとカナワの繋がりが主だったという気がした。そもそもレイコはどうして妖怪と勝負して友人帳に名前を収集していたのか?という疑問があって、いや、やっぱ人助け…ならぬ妖怪助けの側面が大きかったんじゃない?というのを痛感させられた。なるほど前回は孫の紹介重視だったのが、今回はレイコの紹介重視かと。
 カナワも「名を取られた」ではなく、「名を預けた」と言っていたし、レイコにハリセンをくらわされていた時に痛いと言っていたのも、それまでずっと他者から放置されていたのが、ようやく自分に関心を持ってくれる人に出会い、生きている実感としての痛みを思いださせてくれたってことなんだろう。自分が帰ることよりもむしろレイコに自分の居た場所を見せてやりたいという気持ちが大きくなっていったのだとも思われる。
 なぜレイコが友人帳に名を集めた妖怪に二度と構ってやらなかったのか?についてもずっと疑問に思っていたんだけど、これだけ連載が続いてようやくわかったわ。そりゃこれだけたくさんの妖怪に出会っていたら、以前のことを振り返るヒマがないわ。構ってやらなかったんじゃなくって構ってやれなかったんだろう。若死にしたっていってたし。