WORKING!! 第9話

 それでも小鳥遊は殴られ続けるらしい。
 うーん、いや、なんかね。涙が出てきちゃうんだよ。なんでかなぁ。
 初音ミクEDというオリジナルを用意してることから、今回は特別な回ってのはわかるんだが、どうなのこれ?。というか、この回でこの作品がドタバタコメディではなくって、単なるラヴコメだということが明らかになってしまった。あと、この作品って結構キャラのおしゃべりは多いのに、あまり本音を明かさずに視聴者に考えさせる作風だと初めの頃は思ってたんだけど、今回はわざわざ台詞にもしたし、派手な演出がなされてたよな。でもまぁ視聴者に考えさせるって部分は、今まで相馬が台無しにしちゃってたといえばそうなんだが。いやいや、でもあまり悪いってことじゃなくって、気がついてみればそういうことだったんだぐらいの把握ではある。正直ファミレスの日常のドタバタを、何らかのストーリーの軸もなしに垂れ流すだけだったら散漫になるだけ。
 数話前に原作者のサイトを訪れて、ちょっとおどろいたのは、原作者はネット漫画黎明期から活動していた人のようだった。自分の記憶がちょっと定かではないんだが、この人の作品をちょこちょこ目にした記憶があるようなないような感じだ。で、サイトの漫画を読んで「あ〜、そうそう、オチがはっきりしなくて、微妙な空気で終わるこの感じ、目にしたことがあるよ」ぐらいに思ってたのだ。ただ、漫画になった作品は読んだことがないので、どうなってるのかわかんない。もしオチ拡散系の作風ばっかりなんだったら、こういう小鳥遊の恋愛を軸に据えた構成はむしろまとめかたとして秀逸だとすら感じる。でも原作の人気も凄いらしいんだよね。原作の段階でストーリーとして(といっても4コマなんだろうが)まとまっているのかも。
 娘を溺愛して男を遠ざける父って構図は、姫を監禁する悪龍って昔話と同じで、これはよく昔から使われてきた。姫を救う勇者小鳥遊は、どうも伊波が姫だと認識していないようだが、まぁそうだよな。タイトル提示で、新キャラ登場か?と思ったら、女装ネタに走ってしまってなんだかなぁと思いながらも、結論は恋愛の一番美しいところなんだから、視聴者としてはスタッフにしてやられたって感じだ。結局ストーリーラインでのコントロールが上手いんだよなと。
 しかし、自分のお気に入りでもある種島に春はくるのか?。