日銀のお話、結構オモロイな。日銀のゼロ金利政策解除後の金融政策 Part57 魚拓

 引用はなし。このスレの閻魔王というコテハンのレスにいろいろ考えさせられる。結構ポイントがあって、

  • アメリカは自分で戦争をする国である。
  • 財政破綻しない、なぜなら日銀がマネタイズするから。
  • 日本の政治家はアホである。

 まぁいろいろあるんだけど、とりあえずお題としては十分だろう。自分なんかは日銀はよくやっていると思っていたのだが、どうもそんな感じである。なんつーか、いろんなマスゴミを通じて御用学者だの御用評論家だの、御用がつかなくてもいろんな人間が日銀にあれしろこれしろとうるさく注文をつけているんだが、どの意見もアホというか。日銀が本当にうまくやっているかどうかは別にして、まず、日銀は説明など一切しないというかできない立場であるというのはあるだろう。今や為替介入なんて実際にしてもしなくても憶測で大量の売り買いが行われる時代である。有言実行なんてしてたら、それこそ喰い物にされる。
 今にして思えば、三大通貨がUSD・EUR・JPYとなっているのもなかなかにして感慨が深い。もしかするとJPYの替わりにRMBが来るかな?というか、もう既にRMBに入れ替わってしまっているかもとも思ったんだけど、どうもまだJPYは極東の信用ある通貨として存在感があるっぽい。しかし、よく考えてみるとEURなんて要するにマルクが周辺諸国の通貨を吸収してパワーアップ(ダウンか)したものだから、米独日が通貨の重要な位置を占めているってのは、先の大戦で負けた国が二つも入っているのにある意味意外性を感じる。が、USDは基軸通貨として別格だとしてもマルク・円が強いのにはそれなりの理由があるような気がしてならない。円は、幕末の金流出、世界恐慌時には高橋財政によるいち早い経済の復活、敗戦までに不平等条約の撤廃や独立国状態を保ったという実績があるのと、近代中国が統一されるまで資本主義化しなかったことが大きいように思う。ただし、日本円がアジアの通貨として流通しているか?と言われれば、そんな事はないとは思う。マルクは、ヴェルサイユ体制からの奇跡的復活、なんといってもヒトラー&シャハトの実績がモノを言っているんじゃないかと。つい最近WWⅠの賠償金も払い終えたらしいし、ドイツの工学の奥深さが影響しているような気がする。
 さて、うだうだ書いているだけなんだが、よくリフレ論者が緩やかなインフレにしろとか言っているようだが、日銀はどうもこれを嫌っているらしい。そしてそれは正しいことだと私も思っている。まず、中央銀行の役割として教科書にものっているだろうが、物価の安定がある。これのコントロールが難しいんだと思う。デフレを悪と見なす向きもたくさんあるようだが、もしインフレになったとして、

  • 大企業はまず間違いなく労働者の賃金を上げることをしない。

 というのが容易に想像できる。それで物価は上昇するのだから、貧乏人は文字通り食えなくなると思うのだ。そしてより貧した庶民がまともな教育を受けることができるはずもなく、社会不安は高まり治安は悪くなるし失業率も上がる。話は逸れるが、無理な円安にしないのもそう。得するのは輸出企業だけかと思いきや、輸入原料費も高くつくし、海外での営業活動費もハネあがる。輸出企業がいくら円を沢山もっていても、海外で使う人件費は円安だと、それだけコスト高になるわけだ。そしてなにより庶民は、高騰した輸入食料さえ買えなくなる。国内産農産物だって、肥料や飼料、燃料などは海外依存度が高いのでたちまち高騰する。食費が倍になったらどうなるのかよく考えて欲しい。外食産業もやってられなくなるだろう。文字通り食えなくなるワケだ。だからといって円高になれば輸入農産物が安く買えていゝということにはならないのだが。
 まぁそんなわけで、いくらデフレは悪いこと…それを容認する日銀は悪と言われても、じっと我慢しているのには理由があるのかなと。インフレ誘導をして、それでそれがコントロールできなくなったら、怨嗟の声はこのぐらいじゃ済まない。
 あと、円高・円安もどちらかといえば日銀は問題視してないんだろうなという気はする。円高になっても、あまり酷ければ紙幣を刷って外貨準備高を上げればよいだけではあるのだ。カネを刷るのは貨幣の価値を下げることであって、貧乏人が損をするからやめろと自分も思ってはいるが、それはその時の為政者は大抵特権階級だけが潤うようにするからであって、それで得た外貨を有効に利用?するのであれば目くじらを立てる必要もないとは思っている。そして準備高が増えれば、円安のときに外貨を売ればよいだけの事だったりする。そのための保険と考えるのならアリだ。日本が対外債務を抱えていないからこそできることではあるんだろう。円安になっても、その時に外需向け産業を振興するとか輸入依存度を抑制するとかすればよいだけのこと。そしてその役割は日銀ではなく、政治家の役割だ。舶来品を独占して暴利を貪る商人や政治屋がでれば、それはそれで悪いことではあるのだが、少なくとも日銀の責任ではないだろう。
 今、日本は合衆国に喰い物にされているとは思うんだが、リンク先のスレのレスにある通り、まさか合衆国が日本を併合するなんてありえないし、それをやるより、今のように周辺国にはあからさまでなくとも属国の立場で生かしておくほうがより都合がいゝ。そしてよりにもよって、日本がより中国寄りになり、合衆国の影響力が極東で縮小するほうが悪夢だろう。まぁ共和党政権が日本を財布代わりにして好き放題やりすぎたぐらいには思ってるんじゃないかとは思うんだが。まぁそこで小沢だよな。第七艦隊以外は要らないってのは、日本と合衆国が対等になりつゝ、かつ合衆国の対中戦略にも協力でき、中国とは貿易その他で交流しつゝも決して勢力の拡大は許さないって考えじゃないのかね?と想像する。もちろん日本の防衛は今よりは強化すべきだろうとも考えているだろうけど。尖閣問題では日本もヘタをうったんだけど、それ以上に中国もヘタをうったなと。結果として中国のほうがより損をしたって感じは受ける。でもまぁいち早く共和党と結びついて日本を喰い物にしてきた層を駆逐する必要はあるわな。自民盗もそうだし、民主党でも今の空き菅-仙石体制はそうだろ。なんで鳩山を続けるか、小沢にしとかなかったかね〜?。それだけ日本の再建が遅れるだろうに。まぁトロイカ体制とか言ってたから、鳩山→菅とくれば、次は小沢だろという順番ではあるわな。空き菅が能力不足というより、明らかに不適格、そして検察は嘘つき横暴で、天皇と次期中国主席の会談を斡旋したのが小沢なら、もう何も阻むものは無いような気はするんだが。
 話は逸れてしまったが、通貨を含む経済なんてやっぱ軍事力が背景にないと影響力がないだろうし、軍事力だって経済がしっかりしてなきゃ維持できないだろ。カネの裏づけのない軍隊なんて考えられない。そして概ね日銀はうまくやってると思うんだよな。でもなんで日銀出身の政治家って頭が悪いんだろうな?。あ、そうか、国家の根幹をなすのが中央銀行なんで、頭が悪けりゃ放逐されるんだろうな。あと、日銀はヘタをうったら国が潰れちゃうから、その恐怖感から真面目に仕事をしているって側面もあるんだろうけど、強欲な人間に乗っ取られる危険もあるんで、なんだかなぁと。いや、危険人物が入るかどうかとか、入ってからの行動を外から制限なんてできるはずもないんで、ひたすら中の人を信用するしかないんだけどな。で、今のところは安心できるだろってお話ではありました。