VIPER'S CREED 第7話「騒乱」

 ヴァイパーズ担当回が一回りして、どうやら本編に突入したらしい。
 うーん、かなり複雑な心境。ハードボイルドを気取っていながら、しかもメッセージはキレイ事。ハードボイルドならもうちょっとささくれだった雰囲気にするほうがいいんだけど、それだと扱うテーマから逸れてしまう。かといってキレイ事を大上段から振りかぶるとなると途端に地に足がついたものにはならなくなってしまう。ハルキのようなお坊ちゃんが行儀良く振舞ったって解決しないよ現実には…ってのは今回の次号予告で述べられていた通り。そのバランスが、泥をかぶるような現場にハルキを放り込むことであり、汚れ仕事をしている現場も決して日々の糧を得るためだけに頑張っているわけではないという落ち着き先にすることだったんだろう。金に困っている連中が、本作のキャラのように利他的であるかどうかはちょっとやり過ぎなんじゃねぇの?とも思うんだが、しかし、こういう設定をひねり出さざるを得なかったスタッフの気概には大いに買うし、実際に半分視聴してきて、こういうノリはかなり評価している。形がいびつでも、まず世に問うことが先決であり、自分的にはそういうの結構好きなんですよ…。でも正直世間的にはとっつきにくいだろうとは思う。
 で、本編なんだがハウンドという主人公たちにとっては対立?組織との駆け引きがスタート。現段階では善なのか悪なのかもはっきりしない。理想を語り人当たりのよさそうなウラが、実際にはどんなものを胸に秘めているのが現段階では明かされておらず、かといって決してキレイ事だけではない一癖も二癖もあるような身の処し方を視聴者に披露して次回に続く。