true tears 第12話「何も見てない私の瞳から…」

 おそらく、乃絵兄と比呂美の流した涙は、タイトル通りだと思うんだが。
 さて、残すは最終回だけになったわけだが、なんともわかりにくい。まず、かなり省略というか明らかにされていないことが多いということ。例えば眞一郎母の態度が、バイク事故の直後からがらりと変わっているわけなんだが、これを単なるきっかけと見るかどうかで話は大いに違ってくる。その後の描写で眞一郎母は態度だけでなく自分の居場所を見つけたぐらいの変化があるわけだが、ありゃ眞一郎父と大いに話し合ったんじゃないかと思うのである。思い込みが云々という台詞があったが、眞一郎父は比呂美母と浮気していないことを納得させたんじゃないかね。もちろん父が本当に浮気していたかそうでなかったかは別問題だ。後一話を残すのみになり今までを振り返ってみると、少なくとも子供世代は「ウソ」はないという設定だと思う。だが、親世代となるとどちらかわからない…そういうものが大人だろ?…と考えている。同じベッドで寝ている描写がわざわざ終盤で出てきて夫婦仲が良い描写までされているわけだから、まぁやっぱ視聴者には語られないことがいっぱいあると見たほうがいいだろう。別に描写されていないことは無いと見なさなきゃならない、状況からいろいろ推測して補助線を引くのは極力避けるべきって態度を排除するものではございませんが。
 La'crymaとかeufoniusとか、ノエインスタッフなのかと思ったら赤根監督の名前がない。ところどころ挿入される止め絵の後光(というよりは後光を際立たせる影の部分)がシムーンに似ている。で、西村監督ですか…。シムーンもわかりにくい作品でしたわな。