アタックNo.1 第68話 新トリオ誕生

 デレ期が早いよ、真木村母。
 長かった真木村の当番回もひとまず終了の模様。兄もいい人だわな。しかしテニスをやめたから病気がちになったんじゃなくて、もともと体が弱かったんだろ。テニスを継続してやっていたのなら、むしろ体力が向上していて丈夫になっているはずだものな。
 まぁ真木村の優遇度も大概だが、そもそも多数表れるキャラクター達は、あの当時の中高生の代弁者だったわけで、いちおう不良グループのクローズアップはこの作品の開始当初にやっちゃっている。で、高校編では、スポーツをやりたくても勉強に専念せざるを得ない層を描写する番だったのだろう。出てくるキャラクターが最終的には皆善人って構成だが、こずえに立ちはだかる新たな敵は最初は悪役でも、それはこずえが乗り越えるべき壁でもあり、またその敵は多種多様な視聴者のうちの、ある被抑圧層の気持ちを代弁する役割も果たしている。抑圧を取り去れば、同じ共同体のかけがえのない仲間であるという主張だ。で、ここまで丁寧に描写するのは、決して主人公の踏み台でしかない存在ではないことを示すためにも必要なことだろう。そもそも主人公そのものが他と区別してクローズアップされる存在なのだからして、当番回ぐらい番を張らせてやれということだ。
 しかし、新トリオというのに、あんまりそういう雰囲気でもなかったな。途中から現れる盗撮も、あの時代では問題とならなかっただろうから、てっきりどっかのチームがこずえの分析のためにスパイを差し向けてきたのとばっかり思っていたのだが、次回予告からすると変質者っぽい。
 あぁ、冒頭のこずえと真木村がわかりあう場所が前回のヒキと違っていたように見えたんだが…。