ハッタリ経済学者の罪

 最近残業続きでなんだかなぁなんですけど、まぁ時間自体は大したことがなく、んHKラジオニュースの時間がずれるぐらい。で、今日帰宅途中、予定を変更してラジオが取り上げたのが株価暴落の話題。要旨としては、アメリカ下院は空気を読んで、国がハゲタカ資本家に資金投入するのを邪魔するなというもの。
 結局株価が下がって困るのは誰かといえば、それは大資本家や機関投資家などの特権階級などであって、決して庶民ではない。自分も多少株を買ってはいるが、正直ある程度値上がりを期待してはいるのだが、まっとうな金儲けでは無いと自覚している。要するにギャンブル。最近は学校教育でも金融を教えなさいという流れがあって、国民全体を株式投資にいざない、貧乏にんからカネを掠め取る算段がなされていた。もし国民全員が教育とやらによって株を買えば株価は上がり、そこで金持ちが売れば株価は下がる。必然的に貧乏人は株を高値で掴み、暴落した後には売るに売れなくなって塩漬け状態となる。特に子鼠政権の折には少年誌に学校の生徒が株式投機で大金を掴む漫画が連載されていたりと、もうなんと言っていいやらという状態だった。詐欺師もここまでやると暴虐者だわな。で、自己責任で騙される者が悪いと。
 結局合衆国もなんだかんだ言ってユダヤ金融にカネを刷って渡すんだろうけど、とにかく大量の株券を持っていて、含み資産が大幅に減少しそうな特権階級の尻に火がついて、放送局に圧力をかけまくって株価暴落をとにかく止めさせる風潮に持っていこうとしているのが堪らない。株なんてなくなっちゃっていいんだよ。なんで金持ちのために市場に金をばら撒いて、庶民の持っている金の価値が下がるようなことをする必要があるんだ!。貧乏人が馘になっても、零細企業が倒産しても、国や銀行はちっとも助けてくれないのに、なんで金持ちだけにはズルをしてカネをタダで渡すようなことをするのか?。銀行ですらカネを国から貰って助けてもらうというズルをしていて誠に世の中狂っている。個人預金者をバカにするような銀行マン(彼らが価値・富を生み出しているわけではない。掠め取っているだけだ)の不手際の尻拭いをしなければならないのか。資金繰りにこまって首を吊る零細企業家や被雇用者がわんさかいるのだから、銀行が不手際をしたのなら逃げようとする彼らの首根っこをしっかり掴んで、国がキッチリ彼らに首を吊らせるまで責任を持ってもらいたいぐらいだ。
 しかし、経済通を気取っている人が誰も彼もオカシナことをいっているわな。
 後藤田正純氏は反市場経済主義者? - Baatarismの溜息通信
 http://d.hatena.ne.jp/HALTAN/20080927/p2
 廉価販売規制を批判しているエントリーだが、どうなんだろ?。ヘンな話だが、廉価販売規制をしても、廉価販売規制をしなくても、つまり両方どっちの手段を積極的に取ったとしても、このヴァーチャ経済が跋扈している現在は、どちらも特権階級が富を収奪する結果にしかならない。たとえ廉価販売規制をして、小売業界やそこに卸す中小企業にある程度内部留保が出来たとしても、低賃金があたりまえで仕事があるだけ有り難がれという風潮の中、プラス分は特権階級が懐にしまうだけだ。もちろん廉価販売を継続させたとしても、それは「安いものを消費者に提供するのだから、企業が苦しくなるのはあたりまえで、低賃金のまゝ文句を言わずに我慢しろ」と現状が継続していくのがオチで、やはり特権階級にカネが滞留する構造は変わらない。そういう階級構造に根ざして、経済的には全く関係ない話でやれこの案はよい、よくないと言っているのは、やっぱ国民を騙しているとしか言いようがない。特に御用経済評論家とか御用経済学者は庶民からカネを毟り取って金持ちに流すことで仕事をしているわけだ。だって貧乏人のために正義感を振りかざして正しい理論を述べたところでメシが食えるわけではない。貧乏人から金持ちが搾取するからこそ、その分け前で贅沢ができるだけでなく社会的地位が向上するのだ。貧乏人が貧しければ貧しいほど、貧乏人が死んで金が儲かるなら進んで貧乏人を殺すような政策を提言するのが御用経済評論家や御用経済学者なのだ。
 下のエントリーも酷い。別に枝野や辻元は、融資金利を上げろといっているのではない。預金金利を上げろといっているわけだ。自分が就職したての頃は自動車ローンの金利が5%もあって、その時期には定期預金の金利が3%以上あった。今でこそ若干若干上がっているのだが、酷い時には定期預金の金利が0.1%に近い時期があって、普通預金なんて0.001%なんてところもあった。一万円預けても一円も利子がつかない。で、現在は銀行が貸すほうと借りるほうとでの金利差が大きいことが常態化していることに胡座をかいて、カネを右から左に動かして、お得意さんに飲む打つ買うをやらせて利益を得ているわけだ。上記議員は、融資金利をそれだけ貪るのならせめて預金金利は預金者に還元しろといっているわけで、銀行の悪逆を非難しているだけのような気がするのだが。預金金利をあげるのなら報復として住宅ローンの金利をあげるのはあたりまえと銀行を擁護するのは、御用学者とどれだけの違いがあるのかと思う。早い話特権階級の味方だろ。
 なんつーか、経済通を気取って、今の社会を維持するためにはともっともな事を言って煙に巻き、いつのまにか貧乏人が金をたくさん払わなきゃならないと結論付けるのはやめて欲しいと思うのだが。今の経済システムがうまくいっていないのは、実体経済を差し置いて信用経済が法外にはばを利かせているだけの話で、その特権階級にだけ都合の良い信用経済とやらを前提に据えること自体が間違っているのだが、やっぱり貧乏人からカネを毟るためにはそれに縋るしかないんだろうね。