マクロスFRONTIER 第11話「ミッシング・バースデー」

 やっぱ血筋ですか…。
 いやぁ、なんともげんなりな回でした。よくよく考えてみれば、メインの登場人物はみんながみんな「俺様は特別」みたいな感じなのね。シェリルはそういうキャラという色づけだからいいが、結局ランカもそうなのかと思うとなんとも萎えてきますよ。ある意味若者はそういう側面があって然るべきなんだけど、ランカはシェリルと対置される立場のはずなんで、もうちょっと際立ってもよさそうなもんだが。
 まぁそうは言っても、町の情景からしてこの作品のあり方はビバリーヒルズ白書みたいなアメリカンホームドラマを目指しているんかなと思うと複雑ではある。なんつーか、アニオタ好みの展開からの脱却を目指すというのはわかるが、だからといって方向はアメリカンなのか?。もともとのマクロスがミュージカルを意識した作品だとは思うので、その方向性に沿った「いわゆる進化」だとは思うんだが、どうも落ちつかねぇ。各キャラが自分勝手なのはある意味リアルではあるんだが、おじさん的にはのめり込めないというか、作品のほうから距離を離されてしまっているという印象だ。吉野弘幸舞乙ではもっと情感たっぷりだったと思うんだが、まだありきたりでクサイ芝居でも舞乙のほうが真剣に見られるんだよね。
 っつーわけで、シェリルだかアルトだかに仕掛けられた罠とやらにも、どうにも魅力を感じなかったりするんだが。陰謀を演出するにはちょっと底が浅くね?。いや、最後まで明らかにならないと本当に判断は出来ないんだが。危機と人間ドラマのバランスが悪いだけでなく、それぞれのテーマもあんまり魅力を感じないんだが…。どれか一つでも突き抜けてればいいのに。今んところ評価できるのはランカ@中島愛の歌ぐらいかね。あとBGMやらピンポイントで良くなる作画とか。ま、そういう作品なんだろうけどさ。