なんか自民と民主で手打ちかなんかあるの?。

 道路特定財源について。どうも一般財源化の方向で双方が合意しそうな雰囲気ではある。暫定税率にこだわって、税金ドロボウ呼ばわりされているのを、さすがに自民党も気付いたようだ。安倍が自民党内の内ゲバで、道路族の勢いを断つ目的で言った一般財源化と、民主党の福祉予算をどうにか道路特定財源を流用することで確保したいという思惑が、妙な所で一致して、「暫定税率は廃止で国民のガス抜きをして、一般財源の取り合いでしのぎを削る」という方向性になるのか?。
 しかし、自分が通勤で自家用車を使っているだけに、暫定税率の廃止は当然として、もともとの揮発油税一般財源化するってのは筋が違うと思っている。なんで車に乗る人間が、自分が使う道路の維持にミカジメ料をとられるのはわかるんだけど、それ以外の用途に使われなきゃなんないの?と思う。それなら、揮発油税自体が要らないじゃんと。
 また後から整理してエントリーしようかと思ってはいたんだけど、そもそも税金の取り方がおかしいんじゃないかと思う。昔から田舎は都市の稼ぎを地方交付税で抜き取っていると、穀潰し呼ばわりされていたんだが、それは正しいのか?。そもそも税制が敷かれた当初は、東京・大阪と、その他の地方とにそんなに大きな地価格差があったとも思われないし、当時の日本はとにかく西洋に追いつけ追い越せで、全国から税金を回収して一部に集中的に投資する必要があったわけで、そのために地方は犠牲にされつづけてきた。
 本来国民は在住んでいる土地で行政サーヴィスを受けているわけで、そのために必要な税金は、地方税として収税されなければならないはずである。それを中央が余分に掠め取って、地方は国からのおこぼれをありがたく頂戴するって構造自体がおかしい。敗戦まではそうやって必要以上に分捕った税金が、兵器や中央のハコ物に盛大に無駄遣いされ、そしてバカな指導者のおかげで全部スってしまった。前世紀の初期は地球寒冷化の最中で不作続きであり、そうやって飢えた東北農民の娘が売られていき、五・十五や二・二六の原因ともなった。そのとき地方からも容赦なく取り立てられていた税金は何に使われていたか?。軍艦や鉄砲に化け、日本本土でなく朝鮮半島満洲に投資されていたわけだ。財閥や二キ三スケは潤ったかもしれないが、地方は必要以上に疲弊したわけだ。そして敗戦で投資していた土地も取り上げられるって何よ。
 戦後だって同じだ。解体されたハズの財閥もスグに復活。傾斜配分で利益を受けたのは特定の産業だけ。そしてその産業を発展させるために農村から人をブっこ抜いて都市に移動させ、地方の過疎化を進展。地方から金も人も抜きやがったわけだ。贔屓された都市が発展したのはいわばあたりまえで、言うなれば初めっから一方にだけ有利な判定で都市と地方がイカサマゲームをやらされていたわけだ。そして地方交付金を恵んでやっているという都市側の傲慢な態度。地方に地力がなくなってから、「これからは地方分権の時代だ!」って何の冗談ですか?。
 まぁそういう背景があって、いまさら地方税を上げてみたりしても、しおれた植物に水は効果的かもしれないが、枯れた植物に水をやっても無駄にしかならないという状況なのかもしれない。で、暫定税率分は地方を活性化とか、土建屋だけじゃんかと。しかも途中でキックバックとやらで自民党に金を抜かれ、ゼネコンに金を抜かれ、道路とは関係の無い財に化けて地方民には還元されないことが多いわけであって。
 自民党系の知事が暫定税率廃止反対なんて言っているが、そんなに道路特定財源が欲しいのなら、まず国としては暫定税率を廃止した上で、宮崎なり福岡限定で税金を以前と同じ1㍑25円分だけでも、どーんと何十円でも加算して徴収すればいいだけの話ではないのか?。暫定税率廃止反対が地方民総意のものだというツラをして欲しくないわな。どうせ自民党系知事の利権維持のためだけだろうし、そんなのに付き合わされる義理もねえ。…とか言って、実際にそうなったら自分トコで25円以上の暫定税率分アップで涙目になるかもしれんのですが。