のだめカンタービレ 第11話「Lesson11」

 今、ようやくEDのピアニカタヌキの意味がわかったよ。
 前半丸々とラフコン二番をやっていたが、スタッフもコレをやりたかったんだろうな。絵のほうは3Dモデリングによる楽器と指使いが見せ場だったんだろうか。人間の動きすら人手で描かなくてどうすんだと思わないこともないのだが、一番省力化したい部分でもあろうと思うので、たしかにポイントを絞っていくのは悪くないかもしんない。というか本当に手指の動きが3Dだという確信も無いのだけども。シュトレーゼマンは止め絵ばっかりで哀れ。
 演奏のほうは登場人物が感動していたほど甘美ではなくて、堅実な演奏であった。一つ一つの音をしっかり弾いているので、聴きやすいとは思う。クラシックなんてよっぽどのことがない限り、ハイレベルの演奏を理解するためには聴き手にもある程度の解釈力が必要ではあるので、正直私が正当に評価できているとも思わないんだけど、そこらへんは差し引いて考えていただきたい。とはいっても演奏家はすべて聴取者がプロ並みの眼力を持っているものばかりを相手にしてちゃ商売はあがったりではあるので、素人のイメージも大切にはしないと。演奏家によってはもっと緩急や抑揚をつけたりする人もいるので、自分的にはもうちょっと弾けて欲しかった気はする。きらめくような音なんかも出して欲しいんだよね。贅沢だけども。
 藤原声の評論家が言っていたように、この曲の醍醐味の1つは津波のように押し寄せるオケだったりする。ピアノの独奏で曲は始まるのだが、K701ではオケの入り口がスカスカでHD650に掛け替えた。これでオケとソロのバランスは取れたのだが、登場人物達のモノローグがうるさく感じてしまったのでどっちがいいとは言えないかな。HPAがあればきっとK701の方に軍配を上げてしまうと思うのだが。
 話し的には前半あれだけ物語を止めたのに密度が濃くてよかった。というかこの作品はどうにも詰め込みすぎだったりするのでバランスが取れてよかったのかもしれない。つーか、話が終わりそうにないんですが、これって2クール作品なんでしょうか。そうだと結構嬉しい…が次期はかなり視聴対象作品が多いんで大変ではあるのですが。