読書終了

 昨日購入した僕は八路軍の少年兵だった―中国人民解放軍での十年間 (光人社NF文庫)を読み終わる。三部構成となっていて、満蒙開拓青少年義勇軍での体験が第一部、中国八路軍および中国での体験が第二部、帰国して中国貿易に関わる部分が第三部です。結構笑える部分があって、一気に読めました。最近一冊の本を読むのに何ヶ月もかゝったりして読書とは呼べないなぁと感じておりましたが。
 日本の腐敗振りが第一部では散々語られて、第二部では新国家建設の気宇に溢れた、人情味のある中国人像が語られるのですが、その後中国人の膠着ぶりが深まり、経済復興を果たしたせいか日本の悪さは語られなくなって逆転しているのが感慨深い。中国人が落ちていくのは距離を置いて冷静に眺めていられるんだけど、著者が日本軍やそのときの日本のあり方に懐疑的なせいか、日本人として考えさせられる部分は多かった。また面白い記述を思い出したら引用するかもしれません。