霊剣山 星屑たちの宴 第5話

 なんかネット小説原作ってのがわかるようなチープさ。
 いよいよ修行編。自分は昇仙大会のようなトラブルシュートが矢継ぎ早に出てくるもんだと思っていたから、修行編はちょっと面食らった。師匠がほったらかしにして弟子を試すってのはよくある物語のパターンなので、こういう筋立ては驚きもしないのだが、逆に他の弟子が丁寧に扱われているのを見るとうーんといったところ。主人公が持つ特性を考えたらどう教えたらよいのか困るというのはわかるが、そこも作者が具体的な描写を避けるための方便にしたのかなと思わなくも無い。
 修行は作中でも語られていた弟子のランク、真門弟子、内門弟子、外門弟子が学校のようなところで基本を学ぶという形になっていたのも、中国での教育のあり方が表現されていたのかも。中国でもこういう特殊な修行は日本で修行がそう描かれるように、一斉授業などではなく一子相伝みたいな形かと思っていたので、そのへんどうなんだろ?。とはいえ、武術を旅館の女将にそういう形で習ってたから、やっぱり中国でもそういう形なんだろうとは思う。
 その授業形式だが、人気講師に集まるってのが現代的なんだろうか?。自分が高校生のときに国語教師が中国との交流で向こうで教えていた経験のある人で、それで中国人の授業の受けかたを聞いたりして、それが前に述べた部分であったりするのだが、この描写だと日本の学校というより予備校に近い感じなのだろうか。
 修行描写になるといくら競い合いの場面を入れるとしても真剣味にはどうしても欠けるので、そのへん下ネタで埋めているのかなと思わなくもない。その下ネタもおそらく日本語版は毒々しさを薄めているらしいのでパンチには欠けるのかな。とはいえ、メッセージ性も山場も作ってあるので退屈はしない。台詞も注意深く聞いてれば推測や脳内補完でなんとか理解できるレヴェル。