N・H・Kにようこそ! 第3話「美少女にようこそ!」

 ハードディスクのスクラッチ音が懐かしかったよ。
 うーん、特殊事情だとは思うんですが、テロが起こったらフルメタルパニックが放送自粛になったりするのを見ると、これだけニート・フリーターが話題になっている現在、この作品を公共の電波に乗せようとする試みだけでも大変なことなんじゃ?と思ってしまいました。いきなり佐藤君が行動的になってしまうのは違和感を感じないわけでもないんだけど、結構えげつない描写をしている割には不快感を感じなかった。実際のひきこもりの方々がどういうイメージを持ったのかわからないんだけど、割とオタ(初心者)の通過儀礼を素直に流している感じがした。普通ひきこもりに限らず自分を見失っている人は、冷静に自分を見つめなおして行動に移ることができないんだけど、そこら辺を今回メッセージとして伝えることができた*1のだろうかと心配になります。泥沼に陥っている自分を直視することが出来ずに時間だけが過ぎていくパターンが多そう。この描写を見て佐藤君のあり方を擁護する人はいないと思うんだけど、むしろ佐藤君を哀れと思わせるのがスタッフの今回のミッションだとするとそれは成功したんじゃないかと思います。もちろん程度問題で、とにかく今話を見てられない人も中にはいたとは思います。決して少なくない人数で。
 廃人度合いでは今話は前回までと違って、佐藤君と山崎が逆転しておりました。弱いくせにやたら突っかかる山崎のほうがかなりまともに見えました。話全体も佐藤君を道化とする乱痴気騒ぎという構成で、主人公を容赦なく突き落としております。やっぱり岬ちゃんのあり方には不自然さを感じますが、自分的にはスタッフの配慮が透けて見えるようで今後も楽しみになってはきました。たぶん一般人にとってはキモい描写が続くんではなかろうか?。昨日のAriaもそうだし、堀部秀郎絵師もそうだし、やっぱりクリエーターも社会を見据えて作品を作っているような気がしてきました。気がするだけかもしれませんが。

*1:ひきこもりの方々がターゲット層というわけでもないんですけど。