で、なのはなのですが

 ちょっと気になることがあって、原作および脚本家のOHPに行って見たのですけど、なのはのパンツ丸見え画像にドン引き。経歴から何かわかるかと思ったのですがあまり情報は得られず。とらいあんぐるハートというギャルゲー(エロゲー?)を元ネタにしているようで、お父さんの傷とかそれかな?と思うところもありますけど、あまり出自を気にしなくても問題は無い作りのように思います。
 さて、もうネタばれを気にする必要も無いと思います。初見でもははぁなるほど、これは支持を受けるはずだわと感じた第1話を整理してみたいと思います。まずなのはの背景から

  • 朝自分で起きて、挨拶ができ、お手伝いをするいい子
  • 家族に対して気を働かすことができる
  • 友人に対して誇らない
  • 傷ついたものに対して“つい”手を差し伸べてしまう
  • 傷ついたものを引き受けてみようとする
  • 状況を友人に報告する

 まぁ前半と後半の少しを使ってなのはの説明をしているわけなんですが、ちょっと前までの(といっても私が幼少の頃なのでウン十年前…)物語には出てきそうな“いい子”の典型かな?。さて、アリサとすずかとの会話なんですが、いくら今時の小学生がススんでいるからって理系文系、技術系、そして自分の進路に対してこんなに悩んだりするか?とツッコミを入れた方はいませんか?。そして状況に流されている(第1話以降も含めて)とはいいながら、舞い込む厄介ごとを避けもしないで粛々と受け入れすぎていると思った人はいませんか?。いくら今時の小学生といえども携帯電話を持ち、それを駆使して行われる行動はなにやら小学生っぽくはないと感じた人はいませんか?。ハイ、すみません。私はここまでの描写で、なのはは現代サラリーマンを代表とする大人のメタと感じてしまいました。そうだよね?。まじめに文句も言わずに粛々と仕事をこなすと(困っている同僚の仕事を見かねて手伝うと効果的!)、そのうちどんどん厄介な仕事が舞い込んでくるよね?というアレです。アレ。嗚呼、第1話にして私は大人社会のメタとしてこの作品を視聴する羽目になったのですよ。
 後半に入ってやたら気合の入った作画に苦笑しながら(一家団欒の風景、なのはの走る風景、なのはのおパンツとか)、風雲急を告げます。まずはユーノの台詞を気を付けて聞いてみましょう。

  • 君には資質がある。(プロなんだから、この職業についているんだからこれぐらいやれてあたりまえだろ!というぞんざいな態度ではない)
  • お礼はします、必ずします。(無理な仕様変更をして、アップチャージすらせず、値切ろうとする態度ではない)
  • あなたに使って欲しいんです、魔法の力を。(こちらは協力しないよ、任せたんだから全部あなただけでやってくれという他人任せの態度ではない)

 お礼については繰り返してすらいます。サラリーマン泣かせですねぇ。こういう職場に勤めたいよ、ホント。そして重要なポイントの一つである誓約の場面に入ります。

  • 我、使命を受けし者なり(魔法を自分の欲望充足のためでなく、必然性に応じて使いますよ)
  • 契約のもと、その力を解き放て(契約に定められた限りにおいて、つまり制御できる範囲において力を行使せよ)
  • 風は空に、星は天に(理に適った使い方を心得、またそのようなつかいかたをしますよ)
  • そして、不屈の心は…この胸に(誓ったことや任務は必ずやりとおすよう努力しますよ)
  • この手に魔法をRaisingHeart Set Up!

 というわけで、本当にこのような意味がこめられているかは定かではないのですが、文言には今でもというよりは今だからこそ通用する意味が込められていると思うわけですよ。後々説明されるジュエルシードが欲望充足のための便利な権力のメタであることを考えると、レイジングハートの宣誓はそれなりに決意と責任を要求されるものだと感心してました。
 なんか結論を急いでもしょうがないし、かといってもったいをつける必要も無いのですが、この作品は魔女っ娘物の皮をかぶってはいても、中身が意味するものは大人社会にも通用することなのかもしれないと思ってしまったわけです。ずいぶん説教じみていてかつ、キレイ事ではあるのですけれども。内容的にはパンチラや恥ずかしい変身バンクが無ければ子供が視聴してもそんなに問題なさそうなのに、深夜にやるって事はやっぱりオトナ層にむけてのメッセージがあると考えたほうが無理がないように思ったわけなんですが…。